ここ5年のレース上がり3Fは、22年34.8(良)、21年36.5(良)、20年36.4(稍)、19年36.4(稍)、18年35.2(良)。勝ち馬の4角順位は4、4、5、5、12。22年と21年は阪神での施行だが、コーナー4つの内回り2000で道中の動きが激しくなり、持続力も問われる差しケイバになりやすい傾向にある。22年2着ナミュールは+20キロ、21年1着アカイトリノムスメは-2キロ、20年1着デアリングタクトは+14キロ、19年1着クロノジェネシスは+20キロ、18年1着アーモンドアイは+14キロ。
近5年においてオークス以来のぶっつけで連対したのはこの5頭だが、うち4頭は馬体を大きく増やしていた点に留意したい。春の実績馬でもひと夏越しての成長は必要で、コナコースト、シンリョクカ、ドゥアイズ、ハーパー、そしてリバティアイランドの体重には注目。馬場が渋った年はデアリングタクト(父エピファネイア)、クロノジェネシス(母父クロフネ)、ディアドラ(父ハービンジャー)と、ロベルトの血を引く馬が勝っていることも頭の隅に。(解説:望田潤)
エミュー フォーチュンスターの姪で、3代母スキーダンサーはラスシーネガスH(米G3・芝6.5F)勝ち。近親にパッカーアップS(米G3・芝9F)のサザントラディションなど。ハービンジャー×スペシャルウィークはディアドラやリューベックと同じ。小柄な牝馬だがいかにも道悪巧者の脚元で、フラワーCは不良馬場もよかったか。オリオールの薄いクロスをもつので馬群で揉まれるとよくない。フラワーCのように外から差す形なら底力発揮だが、いずれにしても馬場が渋ってほしい。
距離◎ スピード○ 底力◎ コース○
キタウイング ストーミーシー、トキメキ、カヨウネンカの姪で、母リーベストラウムはJRA3勝(芝1600)。牝祖マウントソブリンの産駒に重賞3勝カネツクロスがいる。父ダノンバラードは良血のディープ産駒でロードプレス、グラニット、ナイママなどを輩出。ダノンバラード産駒はわりとパワータイプが多いが、本馬は母方のカーリアンの影響も強く薄手で脚長でしなやかに斬れる。とはいえダノンバラード産駒だから、高速上がりだと差すのは難しい。上がりがかかってほしい。
距離○ スピード○ 底力○ コース○
グランベルナデット 母ラブリーベルナデットはミセスリヴィアS(米G2・芝8.5F)勝ち馬。母父ウィルバーンはインディアナダービー(米G2・ダ8.5F)に勝ったエーピーインディ系。近親にナシュアS(米G3・ダ8.5F)のポポルズゴールドなど。父キズナはディープインパクト産駒のダービー馬でソングラインやアカイイトなど牝駒がよく走る。本馬はストームキャット3×4をもつが、タイプとしてはソングとアカイイトの間ぐらいか。紫苑SはHペースを追いかけ失速。ベストは大箱1800かも。
距離○ スピード○ 底力○ コース○
コナコースト カイルアコナの下で、ロシュフォールやテオドールの姪で、母コナブリュワーズはJRA4勝(芝1200~1400)。母母アンブロワーズは阪神JF2着。牝祖バレークイーンの子孫にはフサイチコンコルドやリンカーンなど活躍馬多数。父キタサンブラックは年度代表馬でイクイノックスやソールオリエンスなどを出し成功。桜花賞は前後半46秒-46秒ぐらいの絶妙な先行で押し切らんとしたが、走りも気性も母譲りのマイラー資質が強い。秋華賞だとスローを立ち回りたい。
距離○ スピード◎ 底力○ コース◎
コンクシェル マリーナやシンシアウィッシュの全妹で、近親にロッキンジS(英G1・芝8F)のベラードやアベイドロンシャン賞(仏G1・芝1000m)のキステナなどが出る牝系。母系にガリレオが入るキズナ産駒は、バスラットレオンやキャリックアリードなどJRA出走12頭中6頭が3勝以上。よく走っている。配合どおりソングラインを重厚にしたような馬だ。母系にオリオールの血が入るので馬群はダメなようで、ハナを切ったときは2戦2勝でともに完勝。ここは主張するか。
距離○ スピード○ 底力◎ コース◎
シランケド 母母ビーフェアーはブラジルの3歳牝馬チャンピオンで、