こちらのコラムでは、俺プロ出身の奇才・のれん氏が当週の重賞注目馬を公開。先週の3日間開催も勝ち越し、近6週で5週がプラスと好調続くのれん氏に、今週もただ強いというだけでなく馬券で期待値がとれそうな「妙味ある馬」を紹介していただきます。
今週のれん氏が注目したのは、京都競馬場で行われる秋華賞(GI)。実力派の見解を、ぜひ予想の参考にお役立てください!
成長期待できる直行組に妙味
3年ぶりに京都競馬場に戻ってくる秋華賞だが、大まかなコース形態は代替開催が行われていた阪神・芝2000mと非常に似ている。大きな違いは坂を通る地点で、発走直後に坂がある阪神に対し、発走して直線が平坦の京都は先行争いが激化しやすい。
秋華賞の過去10年のラップを見ても、京都開催の2013〜2020年は重馬場だった2017年を除きすべての年で2F目が10秒台に入っている。阪神開催のここ2年は11.6秒、11.2秒と11秒台止まりなのが下の表を見ていただければわかるだろう。
また京都は向こう正面後半の残り1000m地点から坂を上ることで隊列が詰まりやすいのに対し、阪神は向こう正面からずっと緩やかに下るためペースが変に緩まず隊列が維持されることが多い。3歳牝馬の多くにとって適性より長い距離の京都2000mで行われる秋華賞は、これらの特徴もあり差し有利になることが多い。
ただ桜花賞やオークスの予想時にも書いたが、今年はクラシック路線を歩んだ馬に例年になく適性距離が長いタイプが多い印象で、桜花賞で上位に入線したハーパー、ドゥアイズ、シンリョクカといった辺りもマイルより中距離の方が向くはず。抽選組に先行馬が多いのでその結果も大きく影響しそうだが、傾向から外れてあまりペースが上がらない可能性も十分あるとみているので、まずは抽選の結果を注視したいところだ。
また今年はオークスの1・2・5・7・9着が直行で臨むことになるが、3着ドゥーラが古馬相手にクイーンSを快勝し、6着ヒップホップソウルもハイペースで展開不利ながら紫苑S2着としっかり結果を出している。ローズSこそラヴェルとソーダズリングが大敗したものの、共に折り合いを欠いてのもので力を出しての敗戦ではなかった。リバティアイランドを逆転できるかという視点を抜きにすれば、トライアルを使ってきた馬よりも成長に期待できる直行組の方が妙味はあるだろう。