▲2人の対談も今回が最終回(撮影:桂伸也)
JRAの現役女性騎手は現在6人。1年目から51勝を挙げた今村聖奈騎手や、43勝というキャリアハイの成績を持つ藤田菜七子騎手。永島まなみ騎手も今年は現時点で32勝と、それぞれが大きく存在感を放っています。
しかしなお、「女性ジョッキー」という括りでの認識は解けないまま。そんな現状の打開策を佑介騎手が提案します──。
(取材・構成=不破由妃子)
「女性ジョッキー」という括りから抜け出すべく、今後目指していくところは──
──おふたりにお聞きしたいのですが、今後、女性ジョッキーの存在は、競馬界をどう変えていくと思いますか?
佑介 それは、今いる6人の女性ジョッキーたちによると思います。今はどの取材をうけても「女性ジョッキーとして…」「女性ジョッキーのなかで…」というところからスタートするけど、本人たちは、いち早くそこから抜け出したいと思っているはずだから、そういう存在の子が出てくれば、きっと流れは変わると思うんですよね。それが難しいとしたら、たぶん女性ジョッキーという枠のなかで人数は増えていくと思うから、別の括りができる可能性もあるし。
永島 限定レースとかですか?
佑介 たとえばだけどね。でも、女性ジョッキーがめっちゃ勝つようになったら、たとえ人数が増えたとしても、そういう括りはいらないわけで。なんで普通に勝っているジョッキーたちの限定レースが必要なの? ってなるからさ。
──限定レースは、救済レースですものね。
佑介 そうですね。そういう意味では、今いる子たちの活躍次第で「女性ジョッキーは通年2キロ減」という恩恵だって取り消される可能性だってある。
実際、(小牧)加矢太がそうじゃないですか。このまま放っておいたらヤバイとなって