▲地方競馬で復帰戦を迎えるゴースト(提供:チャンピオンヒルズ)
「おばけくん」の愛称で親しまれ、京都競馬場主催のアイドルホースオーディション2022で重賞馬に混じり2位にランクインしたゴースト。白くて可愛い見た目と、ひたむきに走る姿から、重賞タイトルこそまだないもののファンの多い馬です。
ところが、昨春に障害入り後に屈腱炎を発症。JRAを引退することとなりました。ゆっくり休んで怪我を癒したゴーストは、滋賀県のチャンピオンヒルズで調教を再開し、10月22日に地方競馬での復帰を目指して浦和競馬の宇野木博徳厩舎に入厩しました。JRAでの最後のレースから約1年半。ゴーストはどのように過ごしていたのでしょうか。復帰をサポートしたチャンピオンヒルズの木村優介厩舎長に伺いました。
※取材は浦和競馬場への移動前の10月10日に行いました。
(取材・構成:大恵陽子)
「だから太るんです(苦笑)」食いしん坊な困った理由とは?
──北海道の牧場で休養後、騎乗調教ができる状態になりチャンピオンヒルズに移動してきたそうですね。チャンピオンヒルズでの様子から教えてください。
木村 すごく穏やかで、馬房内であれば捕まえなくてもずっと触れるくらいかわいいです。食いしん坊なので、食べ物があったらずっと食べてもいますね。
──レースでも500kg前後あって、比較的大きな馬でした。
木村 いま、レース復帰に向けて調教のペースをどんどん上げているんですけど、太りすぎちゃって(苦笑)。※10月10日取材時
カイバを調整していてギリギリの量しかあげていないので、余計にごはんの時間が楽しいんだと思います。草をあげるとずっとむしゃむしゃ食べていて、それに加えて愛嬌のある可愛い顔をしていますから、これだけ愛される理由がよく分かります。
▲馬房で“オフ”の可愛いゴースト(提供:酒井慎調教助手/JRA橋口慎介厩舎)
──黒目もクリクリしていて可愛いです。
木村 そうなんです。極端な話、曳手がなくても、無口を持って「こっちだよ」って言えば勝手に付いてきそうな感じの性格をしています。JRA時代に担当されていた酒井慎調教助手(橋口慎介厩舎)はゴーストへの愛着があって、先日も見に来られました。いつも「本当に白くなったな」と言うので、白さも増しているのだと思います。