4年ぶりに京都で行われる秋のマイル王決定戦。京都で行われた直近3年(17〜19年)の結果を振り返ってみると、連続開催の7週目で馬場が荒れてくるからか、いずれも勝ち時計が1分33秒台で、春の安田記念と比べると時計がかかっている。ペルシアンナイトが毎年馬券に絡んでいるが(19年3着、18年2着、17年1着)、ピュアマイラーというよりは1800タイプで、芝1600で勝ち時計が1分33秒0より速いと[0-0-0-5]、遅いと[3-1-2-2]とマイル戦では時計がかかったときに好走した。今年もこんなタイプが間に合う時計になるのかがまずポイントか。19年インディチャンプ(父ステイゴールド)、18年ステルヴィオ(母母母父トウショウボーイ)と、プリンスリーギフトの血を引く馬が勝っているのは京都外回りらしい。(解説:望田潤)
イルーシヴパンサー ダイレクトキャッチやステラロッサの甥で、キタノインパクトのイトコで、母イルーシヴキャットはJRA2勝。母母レッドキャットはジェニーワイリーS(米G3・芝8.5F)3着。母母父ストームキャットのマイラーっぽさが強く、2歳時から素質の片りんは見せていたが、ハーツクライ産駒らしく古馬になって本格化しマイル重賞を2勝。戦績どおり大箱向きで時計がかかれば面白いが、ナスペリオン的ストライドで差すハーツクライだからベストコースは東京だろう。
距離◎ スピード○ 底力○ コース○
エエヤン プレイアンドリアルやカイトゲニーの下で、リーサルウェポンなども近親。牝祖ケイティーズの子孫にはエフフォーリア、ヒシアマゾン、アドマイヤムーンなど活躍馬多数。父シルバーステートはセイウンハーデス、ウォーターナビレラ、カルロヴェローチェなどを出して人気種牡馬に。かかり気味に先行して押し切ったニュージーランドTは強い内容だった。ただシルバーステート産駒は概して機動力に富むロベルト的な脚質で、外回りより内回りの成績が断然良い。
距離◎ スピード○ 底力○ コース○
エルトンバローズ ドグマやカバーガールの下で、グランプリゴールドの甥でダノンプログラマーのイトコ。母母ニュースヴァリューはJRA6勝のオープン馬。さかのぼるとアドマイヤベガやハープスターなど活躍馬が多数出る牝系だ。父ディープブリランテはダービー馬でモズベッロやラプタスなどの父。ディープとシアトルソングだから斬れ味のある配合だが、母父がブライアンズタイムでパワーと機動力も兼備し、戦績どおり弱点が少ない馬だ。血統的にもマイラーではないが…。
距離○ スピード○ 底力○ コース○
ジャスティンカフェ メイクザビートの半兄で、母カジノブギはJRA1勝。母母ギミーシェルターはJRA5勝でアネモネS2着。3代母オークツリーはガレオンの全姉でペインテドブラックの母。牝祖シャダイアイバーはオークス馬で子孫にエアジハードやプレシャスカフェなどが出る。エピファネイア×ワークフォースでサドラーズウェルズ4×4。血統も馬体も中距離だからマイルより1800がベター。昨年は不利がなければもっとやれたが、あれぐらいのペースなら追走できるし反応できる。
距離○ スピード○ 底力◎ コース○