
▲つらいことがあったとき、ミルコ騎手はどう気分転換をしている?(撮影:桂伸也)
天皇賞(秋)でミルコ騎手が騎乗予定だったのは、昨年のオークス馬で父にドゥラメンテを持つスターズオンアース。しかしレース5日前、急きょ出走回避の連絡が…。
1週前追い切りにも騎乗し、「ものすごく楽しみにしていた」というミルコ騎手は当然ショック。プロのアスリートとして、どのように気持ちを切り替えたのでしょうか。
(取材・構成=森カオル)
Q「スターズオンアースの天皇賞(秋)回避、仕方ありませんが残念でした。ミルコ騎手にとっても残念なことと思います。嫌なこと、つらいことがあったとき、ミルコ騎手なりの気分転換方法って何かありますか?」(カレー素麺さん)
ミルコ スターズオンアース、めちゃめちゃ悲しかった…。美浦に一度乗りに行ったんだけど、ちょっと久々に感動したくらい乗り味がよかった。「ものすごくいい馬!」と思いましたね。
──10月18日ですね。併せ馬の予定だったのに……
ミルコ 単走になっちゃった(苦笑)。だって、もうホントにピューン! みたいな。めっちゃいいスピードを持ってますね。しかも、前脚の捌きがけっこうお父さんのドゥラメンテに似ていて。競馬がものすごく楽しみだった。本当に自信があった。

▲「ドゥラメンテに似ている」とミルコ騎手が絶賛するスターズオンアース(撮影:下野雄規)
──回避の連絡はエージェントさんから?
ミルコ そうです。電話に出たら、「ミルコさん、めちゃめちゃ悲しい。本当にごめんなさい」って言うから、「どしたどした?」って聞いたの。そうしたら、「スターズオンアース、出られなくなりました。今、連絡がありました」と…。「すみません、すみません」、ずーっと謝ってましたね。エージェントさん、何も悪くないのに。僕もものすごくショックだったけど、僕以上にショックを受けているみたいだった。
──ファンの方からも、「残念すぎる…」というメッセージがたくさんきていましたよ。
ミルコ 楽しみにしてくれていたのかな。「ドゥラメンテの血統にミルコ」だからね。ファンの方は盛り上がりますね。

▲ドゥラメンテはミルコ騎手とのコンビで皐月賞と日本ダービーを制覇(撮影:下野雄規)
──それにしても、イクイノックスは強かった。もう笑っちゃうほど。
ミルコ めちゃめちゃ強かった! 前半から11秒台が続くペースを