▲他馬との接触による影響とは(撮影:福井麻衣子)
フルゲート18頭で行われる競馬という競技。全頭が1着を目指す以上避けられないのが、他馬との“接触”。
馬の性格によって反応は全く違うそうで、今年10月のスプリンターズSで川田騎手が騎乗したママコチャは、3コーナーで接触がありながらも勝利。
過去にコンビを組んだスターズオンアースやラヴズオンリーユーを例に、“接触”の影響と対処について解説いただきました。
(取材・構成=不破由妃子)
「みなさんが思っている以上に、接触は頻繁に起きています」
──この秋は、スプリンターズSのママコチャ(1着)、エリザベス女王杯のハーパー(3着)、マイルCSのセリフォス(8着)と、レース中に接触がありましたね。あと、先週でいえば、秋明菊賞のダノンマッキンリー(1着)も。
川田 みんなで走っているわけですから、レースの流れのなかでどうしても接触してしまうことはあります。「ほかの馬を押圧してはならない」というルールはありますが、実際には頻繁に起こっていることです。で、接触したからといって、必ずしも大きな影響があるわけではない。馬によって、状況によって、影響の度合いは変わります。
──ママコチャにしろ、ダノンマッキンリーにしろ、勝っていますからね。
川田 その馬の性格によって、反応の出方はまったく違うんです。同じ接触の仕方だとしても、委縮して怖がってしまう馬もいれば、逆に「この野郎!」と怒ってスイッチが入ってしまう馬、接触したことをまったく気にしない馬もいます。
▲スプリンターズSのママコチャはコーナーでの接触がありながら勝ち切った(撮影:下野雄規)
──競馬を見ていて思ったんですが、セリフォスは「この野郎!」タイプでは?