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【ターコイズS・朝日杯FS予想】2歳マイル王決定戦 有力馬の調教内容をジャッジ

  • 2023年12月13日(水) 18時00分

すごく難解な2歳マイル王決定戦


 今週は朝日杯FS。では、ありますが、来週の有馬記念に向けてもわくわくする気持ちは高まっています。特にトレセンニュースにも掲載した「ドウデュース&武豊騎手」の1週前追い切り。ニュースにも記載しましたが、天皇賞(秋)の1週前追い切りはかなり力んでいたんだと思い返しましたね。ドウデュースに本命を打ちたい気持ちは満載ですが、どの馬に本命を打ってもおかしくない好メンバー。枠順抽選会はテレビ放映されると思いますから、この時点からどうするこうするを悩みまくっていい、そんなドリームレースなんでしょう。

 まあ、その前に2歳GI。すごく難解な朝日杯FSではありますが、いつもウマい馬券で紹介している「将来性高い調教適性」に該当している馬がいます。それを重視するのか、はたまた、朝日杯FSの調教適性を優先評価するのか。14日の追い切りが終わるまではちょっと保留にしています。

【ターコイズS/コナコースト】

 オークス7着、秋華賞8着と芝2000m以上のGIでは掲示板にも載ることができていませんが、桜花賞ではリバティアイランドの2着。それ以来のマイル戦ですから、ここで予想オッズが1番人気も納得です。

 中8週で追い切り本数が少ないところは気掛かりですが、追い切りの質は高い内容。12月3日には坂路で2F23.8秒、1F11.7秒の脚力。12月6日のCWでは6F81.3秒という全体時計でラストは11.3秒。さすがの動きを見せているだけに、あとは太目が残っていないかといった部分が気になるくらいです。

調教Gメン研究所

追い切りの質は高い内容だったコナコースト(12月12日撮影)



【ターコイズS/サウンドビバーチェ】

 ヴィクトリアM以来のレースとなりますが、GIで5着ですし、今年の阪神牝馬Sを勝っていることを思えば、ここでの実績は上位。問題は休み明けですが、11月から入念に栗東で乗り込んでいるところは高く評価できます。

 その成果というか、2週前追い切り以降、週中でのCW追い切りが3本続きましたが、週を追うごとに3F時計が速くなっていて、最終追い切りでは3F35.6秒。とんでもなく速い時計ですし、やっぱりコーナーをタイトに回ることが得意なのかなという印象で中山マイルはフィットしそうです。

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とんでもなく速い時計を出したサウンドビバーチェ(12月12日撮影)


【朝日杯FS/ダノンマッキンリー】

 距離は1400mになりますが、デビュー戦、2戦目ともにインパクトが強すぎる内容。実は馬体の迫力も栗東所属馬では抜けているくらいの存在感で、GIを勝つにふさわしいポテンシャルの持ち主といった印象です。

 ただ、気持ちが高ぶりやすいのか、追い切り内容もすごく難しいところがありそうです。1週前追い切りもC.ルメール騎手が跨って、ソロッと回ってきた感じ。いかにレースまで、走る気持ちを整えていくかということが重要なタイプの馬で、最終追い切りは14日に行われると思います。その内容に関しては重賞捜査網で解説するつもりですが、この馬の存在が本命打ちを相当悩ませています(笑)。

【朝日杯FS/ジャンタルマンタル】

 高野友和厩舎ということもあり、調教欄に掲載される追い切りは坂路のみ。特にデビュー戦の最終追い切りは4F59.4秒とすごく遅い内容になったので、それが印象的だったファンも多いはず。2戦目は坂路4F54.2秒とデビュー戦から一転しましたが、それで重賞を勝ったことを思うと、これが効果的だったのでしょう。

 そして、今回の最終追い切り。坂路4F52.9秒は自己ベストを更新する時計で、ラストは11.8秒。きれいな加速ラップを踏むことができていますし、調教内容としては3戦目にして最高潮となる曲線を描いているといってもよいでしょう。

【朝日杯FS/エコロヴァルツ】

 コスモス賞は札幌でのレースでしたが、1週前追い切りまで栗東坂路で追い切りを重ねて、最終追い切りが函館Wという形。デビュー戦も栗東仕上げですから、今回の調教内容と比較することはできますが、CWでの追い切りに関してはデビュー時よりも今回の方が大幅に動いているといってよいでしょう。

 最終追い切りには武豊騎手が跨っていましたが、坂路で4F54.6秒。全体時計は平凡でも、しっかり4F目最速ラップを踏むことができていましたし、レース間隔はあきましたが、丁寧に仕上げたという感じです。

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4F目で最速ラップを踏むことができていたエコロヴァルツ(12月12日撮影)


◆次走要注意

・12/10 阪神JF【スウィープフィート】(9人/7着)

 勝負どころでは「オオッ」と思わせる雰囲気で上がってきて、最後の直線も伸びそうな格好。ただ、中1週やそれによって、最終追い切りの前半ラップがちぐはぐになったところが影響したのでしょう。そして、京都の方がもっといい脚を使えそうですから、エルフィンSあたりでも狙える馬だとは思います。

[メモ登録用コメント] [京都芝マイル]最終追い切りが坂路で4F目最速ラップなら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<中山芝1600m>
◎追い切り本数が標準以上の併用系統の調教タイプ
○最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ

 昨年のターコイズSは16頭立てで15着までが0.8秒差という大混戦レース。調教適性については判定の難しいところですが、今開催は◎が好走していて、やっぱり中山マイルの定番は併用調教といった感じがします。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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