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【#35】「福永洋一さん知ってる?」転院先病院で出会った主治医との驚きのご縁とは

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  • 2024年01月09日(火) 18時01分
障害ジョッキーの白浜雄造騎手の奥様が、一昨年の夏の落馬から復帰を目指して奮闘する夫と家族のリアルな姿を描く新連載。

小倉駅から関西への帰路では、元気に新幹線から在来線への乗り換えもこなしていく雄造騎手の姿が頼もしく感じたという由紀子さん。

転院先の淡海医療センターに到着後は主治医との初対面。会話のなかに思いもよらない名前が出てきて…?

「僕が研修医の頃に、有名な天才騎手が転院してきて…」


 小倉から関西へ戻る道すがら、夫は「騎手として復帰して、また小倉競馬場で乗りたい」と胸の内を明かしてくれました。ご存じの通り、騎手という職業は、高い身体能力や高度な騎乗技術を必要とするプロフェッショナルな仕事です。復帰への道のりはかなり険しい…。私は正直、難しいだろうなと思っていました。でも、夫はそこしか見ていない。目標が叶わなかったときの夫の気持ちを想像すると、とても暗い気持ちになりました。

 ただ、騎手として復帰を目指すことが、夫の回復をもっとも促すのは間違いありません。となれば、私はサポートをするのみです。私がここで暗い気持ちになっても、いいことはひとつもない。そう気持ちを立て直しました。

 小倉リハビリテーション病院に入院した当初は、関西の病院へ転院することになった場合、おそらく車椅子に乗ったまま、新幹線も個室を借りての移動になるだろうなと思っていました。しかし、夫は持ち前の回復力と関わってくださった医療関係者のみなさんのおかげで、自分の足で歩き、はたから見たら健康そのものの姿で新幹線に乗り込むことができました。

 黙って静かに過ごしている夫を見ながら、「ここまで回復してくれて本当によかった…」と落馬から今日までの出来事に思いを馳せていると、アッという間に新幹線は京都に到着。

 騎手クラブの職員である栗田さんから、「京都駅から在来線に乗るのが体力的に厳しいようであれば、京都駅までお迎えにいきますよ」と以前にご提案いただいていましたが、夫は「電車のほうが早いから大丈夫。俺、元気やで」と言い、その言葉の通り、京都駅に着いてもとても元気な様子。日々のリハビリを頑張っているからか、思った以上に体力も戻っているようで、頼もしく感じたのを覚えています。

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1981年9月9日生まれ。2015年に障害騎手の白浜雄造と結婚。1男1女をもうける。結婚前は四位洋文調教師や福永祐一調教師(両名、当時騎手)らが所属していたマネージメント会社にてマネージャーを務め、TV番組収録やイベント等、様々な現場で騎手をサポート。福永調教師の引退までの16年間はバレット業務も兼任。福永厩舎開業後は経理兼秘書業務を担当予定。現在はオンラインサロン「福永祐一 競走馬研究所」の運営スタッフを務める傍らフリーランスとして活動中。新たな目標のアイシングクッキー講師としても活動すべく準備中。(旧姓は坪田、また戸籍上の表記は幸子)

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