こちらのコラムでは、俺プロ出身の奇才・のれん氏が当週の重賞注目馬を公開。ただ強いというだけでなく、馬券で期待値がとれそうな「妙味ある馬」を紹介していただきます。
今週のれん氏が注目したのは、東京競馬場で行われる根岸ステークス(GIII)。実力派の見解を、ぜひ予想の参考にお役立てください!
スタートから最初のコーナーまでの長さに注意
東京ダート1400mコースはスタートからコーナーまでの距離が442mと標準的な舞台だが、良馬場ならダート戦らしくやや外枠が有利。大きな特徴と言えば東京コースなので最終直線が長い事で、JRAのダートコースで直線の長さが2位の中京コースに90m以上差をつけての1位。
ただし直線が長いからと言って差し有利かというとそうでもなく、他場のダート1400m上級条件と3コーナーを3番手以内で入った馬の成績を比較すると、多くの数字で東京が一番好成績。他の3場はスタートから3コーナーまでの距離が550mを超えているように、コース傾向を考える際には最終直線の長さよりもスタートから最初のコーナーまでの長さを注意するべきということが読み取れる。
ただ、こと根岸Sにおいては圧倒的に差し有利の傾向が強く、これは前走脚質で見ても全く同じ。要因として考えられるのが、レース体系的に12月のカペラSや兵庫ゴールドTの後、1400m以下の距離のダートグレード競走が3月の黒船賞までない(今年から1500mのかきつばた記念が2月に移設)ことで、オープン競走だと酷量を背負わされる短距離の実績馬が根岸Sを使ってくること。
今年はその2レースからの出走が1頭だけでそれも差し馬なので例年ほどではないかもしれないが、他路線から多くの先行馬が参戦してきているので大きく傾向からは外れないと見る。
元々直線が長い上に、ペースも流れやすく前が止まるとなれば距離適性が長めの馬が無理なく差してこられるということで、同じ東京コースの1600mで行われてローテーションも無理なく取れる武蔵野S組が好成績なのも当然。もう少し掘り下げると、前年の武蔵野Sと根岸Sの間に他のレースを走った馬を含めると更に好成績なので今年も武蔵野Sを走った組は注目。