年末年始は引退の知らせをよく耳にします。特に活躍馬は繁殖シーズンを前に種牡馬入りしたり、お母さんになるべく生まれ故郷に帰るなど、血を繋ぐ仕事がこれから待っています。
とはいえ、名馬の引退は寂しさを覚えるもの。前回の栗東編に続き、今回はウインマリリン、シュネルマイスター、スルーセブンシーズ、ソングライン、タイトルホルダーと、美浦所属の5頭の担当者に現役時代のエピソードをうかがいました。それぞれに忘れられない思い出とは。
(取材・構成:馬切もえ)
ウインマリリン 藤井省二調教助手
藤井省二調教助手※こちらの写真はウインマリリンではございません(撮影:馬切もえ)
思い出はたくさんありますが、いろんなところに一緒に遠征しましたね。香港、UAE、アメリカといった外国のほか、国内でも札幌には2回行きましたし、栗東トレセンに滞在したこともありました。それでいて、どこに行っても厩(うまや)では落ち着きがあって可愛かったですね。まるで一緒に旅行に出かけているような感じでしたよ。本当に世話のかからない子でした。
今後は無理なく無事に、長く繁殖生活を送ってもらえたらと思います。そして子どもたちの走りをたくさん見ることができればいいな…と。手塚厩舎に入ってほしい? もちろんそうなれば最高ですね。たとえ自分が担当でなくても、間近で接したり、関わることができれば幸せだろうなと思います。
◆藤井省二調教助手のお気に入りの1枚◆
厩舎にて。かわいい栗毛のウインマリリンと笑顔でツーショット!(提供:藤井省二調教助手)
シュネルマイスター 名畑俊調教助手
シュネルマイスターを担当した名畑俊調教助手(撮影:馬切もえ)
思い出に残るのはドバイと香港の海外遠征ですね。馬も人も未経験だったので最初は不安もあったのですが、肝心のシュネルマイスターがどっしりと構えてくれていて、馬に助けてもらったと思いました。