障害ジョッキーの白浜雄造騎手の奥様が、一昨年の夏の落馬から復帰を目指して奮闘する夫と家族のリアルな姿を描く新連載。
雄造騎手の年末年始の一時帰宅について、その後のメンタルを考慮して見送った白浜家。
ある日、療法士さんたちから「僕らも競馬という競技を知ることが重要」ということで競馬について尋ねられるも、乗馬経験すらなかった由紀子さんは答えることができませんでした。
そんな時、1つ下の病棟に頼もしいジョッキーがいることを知り連絡をしてみると…
一時帰宅という言葉を聞いたときはヒヤッとして…(笑)
クリスマスが近づいた頃、面会の帰りに療法士の先生に呼び止められました。
「お正月はどのように過ごされる予定ですか?」
冬休みの間は大阪の実家に帰る予定で、2、3日に一度のペースで滋賀に通い、面会に訪れる予定だということを伝えると、
「身体的に一時帰宅が可能な患者さんは、お正月に1泊で一時帰宅の許可が出ることが多い。もし許可が出た場合、どうしたいですか? 本人の気持ちも大切ですが、受け入れる家族の意見もとても大切なんです。どう思うか聞かせてほしい」とのことでした。
夫は一時帰宅を希望するでしょうが、私はこのタイミングでの一時帰宅はマイナスに働くのではないかと感じました。短い時間でも帰宅をして解放感を味わい、また病院に戻る…。となれば、メンタルが安定せず、リハビリに集中できなくなる可能性があります。今の夫に、自身のメンタルをコントロールすることができるとは到底思えませんでした。
その旨を療法士の先生に伝えると、「我々も同じ意見です。お正月の一時帰宅はなしということで進めますね!」と、すぐに話がまとまりました。
実は、夫の入院が長期化すると聞いたときから、