こちらのコラムでは、俺プロ出身の奇才・のれん氏が当週の重賞注目馬を公開。ただ強いというだけでなく、馬券で期待値がとれそうな「妙味ある馬」を紹介していただきます。
今週のれん氏が注目したのは、東京競馬場で行われるフェブラリーS(GI)。実力派の見解を、ぜひ予想の参考にお役立てください!
ダントツの直線距離を持つ東京競馬場は差し馬が有利?
フェブラリーSの行われる東京ダート1600mは、スタート部分が芝であることからも分かるようにダートコースの更に奥からのスタートで、尚且つワンターンなので3コーナーまでの距離が約640mと非常に長い。コーナーまでの距離が長いのでスタートが五分なら外枠の方が被せて先行しやすく、内枠の馬は被せてくる馬に突っ張るか下げて差しに回るかの選択を強いられる為、良馬場なら内枠不利・外枠有利が強いコース。
ダート戦の場合は内枠で差しに回り砂を被るような競馬ができない馬も多く、そういうタイプの馬が内枠に入った場合はどうしてもペースが上がってしまう。フェブラリーSの過去のレースラップを見ても、テンの3F目でも11秒台前半の速い流れになり、コーナー部分で緩んで直線で再加速するパターンが良く見られる。
そもそも日本のダートコースの中で断トツの直線の長さであることもあり、緩んだコーナーで前との差を詰めてきた差し馬が有利になることが多く、近年単勝6番人気以下で好走した馬はアスカノロマン・インカンテーション・ユラノト・ケイティブレイブ・ワンダーリーデル・エアスピネルとどれも差してきた馬。前走でみてもJRAで上がり上位の脚を使えている馬は好走率、回収率ともに好成績を残している。
今年その条件に該当するのがアルファマム・タガノビューティー・レッドルゼルの3頭。どの馬も東京コースで実績を残しているが、東京ダート1600mはワンターンで直線が長い1600m戦と日本のダート戦の中で異質なコースであることは間違いなく、2020年にサウジCが創設されてからトップクラスの馬の参戦が減っていることからもこれらのコース適性が高い馬にも台頭の余地は十分ありそう。