▲「豊さんはずっと変わらへん」(撮影:武田憲久)
「豊さんに乗ってもらうことは、今の俺にとって大事な夢のひとつ」
──騎乗フォームへのこだわりというのは、いつ頃芽生えたんですか?
秋山 子供の頃です。子供の頃から競馬を見ていましたが、馬に乗ったことがなくても「カッコいいな」「きれいだな」というのだけはわかったんですよね。
佑介 そのときに「カッコいいな」と思ったのが……
秋山 やっぱり(武)豊さん。俺もああいうふうに乗れるジョッキーになろうと思った。実際にジョッキーになってからもずっとその思いはあったし、豊さんには今でも憧れてるよ。
佑介 理想の乗り方ってみんなあると思うんですけど、それを自分の身体で再現できるかとなるとまた別の話で。どうしても、ないものねだりになりがちというか、よくよく話を聞いてみると、今の自分のスタイルと理想形は違うっていう人のほうが多いような気がします。
だけど秋山さんは、豊さんのようなきれいなフォームを目指して、それを実現させた。すごく珍しいタイプだと思いますよ。
秋山 追求したいことはもっともっとあったけどね。リハビリをしつつ、ここ数年は自分の身体ともちゃんと向き合ってきて、そのなかで「あ、こういう身体の使い方をしたほうがいいんや」とか、新しい発見もあったからね。
──たとえばどんなことですか?