【阪神大賞典予想】“第二のトウカイトリック”へ 不屈の挑戦者の巻き返しなるか
長年リピーターの好走が目立つ
距離3000mの阪神大賞典は15頭立て。2003年以来のことで(史上3位タイ)、ステイヤーの減った近年ではきわめて珍しい多頭数になった。
阪神大賞典といえば1990年以降、メジロマックイーン、ナリタブライアン、ナリタトップロード、ディープボンドが2連勝し、ゴールドシップが2013年から3連勝したレース。また、異才トウカイトリックは4歳の2006年から順に「2、3、4、5、1、12、6、5」着。11歳時の2013年まで8年連続して出走した。
今年の出走馬には、すでに4歳、5歳時に2連勝している7歳ディープボンド(父キズナ)が出走する。長距離挑戦のキャリアは光り、ここまで26戦して、うち17戦が芝の長距離2400-3200mに集中する。2連勝の勝ちタイムも、0秒5差の5着だった昨年の時計も平凡だが、3000m以上の長距離ではしぶとく、崩れない。経験を生かして3回目の馬券圏内突入がありそうに思える。ローテーションは勝った2022年、5着の2023年と同じだ。
テン乗りになる岩田望来騎手はまだこのレース未勝利だが、父の岩田康誠騎手は阪神大賞典を5勝もしている。あまり注文をつけないで、自在に立ち回れる望来騎手の方が3000mに合っている気がする。ディープボンドはまだ7歳。第二のトウカイトリックになれるくらいの活力とスタミナは残っているはずだ。
「スプリングS」の中山は、良馬場に恵まれる可能性が高い。ルカランフィースト(父イスラボニータ)は前走、不良馬場で快走したが、しなやかなストライドで伸びた父より、もっと鋭さを前面に出すフットワーク。渋った馬場より良馬場でこそのタイプだろう。