こちらのコラムでは、俺プロ出身の奇才・のれん氏が当週の重賞注目馬を公開。ただ強いというだけでなく、馬券で期待値がとれそうな「妙味ある馬」を紹介していただきます。
今週のれん氏が注目したのは、中京競馬場で行われる高松宮記念(GI)。実力派の見解を、ぜひ予想の参考にお役立てください!
内有利ではあるが天候次第で崩れる
中京1200mコースはスタートから3コーナーまでが300m弱とやや短いため外枠の馬はポジションを取りづらいコース。さらにスタートして100m程すると最終直線の序盤まで一貫して下っていく為にコーナーでペースが緩むことは少なく、コーナーまでにポジションを取り切れずに外を回ることになるとかなり厳しいコース。
下りでスピードを出しながらスパイラルカーブを曲がるために前に行った馬が4コーナーをタイトに曲がりづらい為に内で我慢していても進路が開きやすいことも大きく、成績を見ても内枠が非常に有利になっている。
ただ今年は春開催の初週からBコースでの開催で、2016年から続いたBコース初週でのレースではなくなる。馬場が荒れても内有利になることが多いコースではあるが、今年も現時点では天気が崩れる可能性がありそうなので当日まで注視が必要。
日本の芝1200mで行われるGIレースは例年3月末の高松宮記念と、9月末から10月頭のスプリンターズSでちょうど半年間隔。それ故に逆の傾向を示すものがあり、それが牡牝別の成績。高松宮記念は降着で繰り上がったモズスーパーフレアを含め過去24年で牝馬は3勝のみに留まっているが、スプリンターズSでは現行の時期での開催になった2000年以降で7勝を挙げている。
これは牡牝の馬体重のバイオリズムの違いが大きな要因で、高松宮記念の時期は牡馬が調子を上げて牝馬が調子を落とし、スプリンターズSの時期はその逆になる。芝1200mのレース全体の月別複勝回収率をグラフにしてみても二つのラインがクロスする形になっていてちょうど3月と9〜10月のGIが行われる時期がその差が最も大きいことがわかる。
今年の高松宮記念は昨年のスプリンターズSを勝利したママコチャ、3着のナムラクレアと好走した2頭が出走予定になっているが、そこに出走していない牡馬が人気になりそうなことからもその力関係がカギになりそう。