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11番人気を押さえて13.6倍のワイド一点買い的中! エトヴプレを買うに至った思考とは(とうけいば)

  • 2024年03月31日(日) 18時00分
予想の頭脳

11番人気のエトヴプレをなぜ買えたのか


『ウマい馬券』で活躍するプロ予想家たちが、会心の的中を振り返る「予想の頭脳」。今回取りあげるのは、フィリーズレビューを的中させた「とうけいば」氏。波乱となった一戦を、どのようなアプローチで攻略したのか……。本人自ら綴っていただきました!

対象レース:2024年3月10日(日)阪神11R フィリーズレビュー

 皆さんが知りたいのは「なぜエトヴプレを買えたのか」だと思うので、その予想に至った思考をお話しします。

ポイントは以下の4点です。
1. 距離短縮組が圧倒的成績だが?
2. 阪神JF組=ファンタジーS
3. 重賞傾向の逆張り時代
4. 中京2歳Sのレース映像回顧

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1. 距離短縮組が圧倒的成績だが?
 過去10年、フィリーズレビューで馬券になった30頭中20頭が距離短縮ローテです。中でも前走GIの阪神JF組は複勝率34.5%、複勝回収率261%とベタ買いでもプラスになる圧倒的な成績です。

 そこで今年の出走馬で阪神JF組をピックアップすると、以下の4頭が該当します。

コラソンビート
カルチャーデイ
シカゴスティング
ドナベティ

 コラソンビートの強さは言うまでもないのでいったん除外して考えると、残りの3頭に共通点を発見しました。それは「2走前ファンタジーS組」ということです。

2. 阪神JF組=ファンタジーS
 前走、阪神JF組のカルチャーデイ、シカゴスティング、ドナベティは2走前にファンタジーSの1〜3着馬です。すなわち今年の阪神JF組の評価は、ファンタジーSにヒントがあると考えました。

予想の頭脳

阪神JF組の評価のヒントとなるファンタジーS


 今年のファンタジーSはバイアスの強い特殊な競馬になりました。引き離して逃げた2頭を除くと、離れた3番手から中団のインにいる馬は非常に恩恵の強い競馬になっています。言い換えると、カルチャーデイ、シカゴスティング、ドナベティの3頭は馬場、展開の両面から恵まれた競馬で好走したレースです。

 そのため、コラソンビートを除く阪神JF組は「ファンタジーSで恩恵を受けて好走した組」と言い換えることができます。恩恵を受けてファンタジーSで好走した馬が、≪阪神JFを経由しただけ≫で高評価されるのは納得できません。そこで別路線組から買いたい思考になりました。

3. 重賞傾向の逆張り時代
 昨今はSNSの発展により、重賞の傾向は広く認知されるようになりました。その結果、過去10年で恵まれていた条件の馬が過剰に人気する傾向にあり、一方で不向きとされる馬のオッズがやけについていることが多くなりました。

 最近では2023年の有馬記念におけるスターズオンアース。実力は申し分ないにもかかわらず、不利な外枠に入ったというだけで単勝オッズは7番人気まで急落しました。

 他にも距離短縮が有利と言われる根岸S。距離延長ローテのアームズレインは実力のわりに人気せず、単勝オッズは6番人気。こちらも実力を考えれば非常に違和感がありました。

 今年のフィリーズレビューにおいても「距離短縮組が有利!」というのはSNSやYoutube、その他の媒体でも広く認知されていました。実際に上位人気馬の大半が距離短縮馬になっており、実力を考えれば「単に距離短縮だから」という理由だけで売れているように見えます。そこで注目したのが唯一の距離延長馬であるエトヴプレです。

4. 中京2歳Sのレース映像回顧
 エトヴプレの前走、中京2歳Sではレース中盤で少し置かれる競馬となりましたが、ラスト1ハロンで猛追して4着でした。

 中京2歳Sのレースラップを見てみると道中はかなり速いペースで走っており、スプリンターとしてはややスピード不足な印象をうけます。また、ラスト1ハロンで猛追している内容からも、距離を伸ばす競馬が合っているのではないかという印象を受けました。

(レースラップ)
12.2-10.6-11.0-11.2-11.3-12.3

 また、初めての左回りコースのせいか、コーナーでは右に張りながら走っている様子が伺えます。以上から距離延長&右回りに替わるフィリーズレビューはベスト条件です。

 何よりエトヴプレの単勝オッズは35.2倍。前述の阪神JF組(=ファンタジーS組)と比較しても、オッズは約2倍もついています。他の馬が≪阪神JFを経由しただけ≫で人気しているのであれば、狙うはエトヴプレと結論付け勝負しました。

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狙うはエトヴプレと結論付け勝負


まとめ
1. 好走パターン該当馬を精査し、認知の歪みを見つける。今年の場合、阪神JF組というだけで買うのではなく、ファンタジーS組の精査が大事。
2. 重賞傾向は広く認知されているため鵜呑みにできない。むしろ不向きとされる条件こそ狙い目になりつつある時代になるのでは。
3. レース映像回顧は宝の山。何度も何度もレース映像を見返し、各馬の特徴をメモすべき。

(とうけいば)


今回解説の予想結果はこちら


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なぜあの馬に印を打てたのか。会心の勝利を収めたプロ予想家が、自身の的中を元にレースを振り返る予想力向上コラム。 関連サイト:ウマい馬券

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