▲「僕は周りのみなさんのおかげで馴染めた」(撮影:桂伸也)
今週は、短期免許で来日する外国人騎手についてのユーザー質問に回答!
かつてはミルコ騎手自身も経験した短期免許での騎乗。生活、文化面だけでなく競馬の性質など適応しなければならないことが多く、各国のトップジョッキーでも苦労することが多いのだとか。現に、今年は免許期間を残しての帰国を選ぶ騎手の姿も…。
国によって様々な特徴があるからこそ、日本の競馬に合わせることがどれだけ大変なことなのか…ミルコ騎手自身の経験も交えてお答えします。
(取材・構成=森カオル)
Q「年明けから短期免許で多くの外国人騎手が来ましたが、日本の競馬にすぐにフィットするのはやはり難しいことなのでしょうか? なかには期間を残して帰ってしまった方も…。ミルコさんから見て、フィットする騎手としない騎手、それぞれに特徴や傾向などはありますか?」(528Hzさん)
ミルコ 特徴とかはよくわからないけど、これまでいろんな外国人騎手を見てきて、日本に合う合わないはけっこうハッキリしていると思いますね。競馬に対してもそうだし、あとはやっぱり日本ならではの文化や生活も。全然慣れなくて、早く帰りたいと言う人もいっぱいいた。
──そうでしたか。いっぱいいたんだ。
ミルコ いっぱいいっぱい。慣れない生活のなかで、思ったより勝てない、いい馬に乗れないとなれば、日本にいる意味がないと思ってしまう。そういう人、いっぱいいたよ。
──若手の武者修行ならいざ知らず、短期免許で来日するジョッキーは、母国で一定の実績を挙げているジョッキーたちですものね。
ミルコ そうです。僕、イタリアに行っていたからあとから知ったんだけど、ルーク・モリスも途中で帰っちゃったし。
──そうでしたね。しかも、帰国にあたって出したコメントを誤訳されてしまって、ちょっとした騒動に。
ミルコ そうなの!?
──「I couldn’t turn geese into swans」を「ガチョウを白鳥には変えられない」と直訳されてしまった。本来は慣用句で、「メリットを最大限に生かせなかった」となるそうですね。
ミルコ それはひどい…。信じられないな。かわいそうに。
──報じた側もすぐに間違いに気づいて、訂正記事を出しましたが。
ミルコ 僕、全然知らなかった。モリスさん、僕がイングランドに乗りに行っていたとき