こちらのコラムでは、俺プロ出身の奇才・のれん氏が当週の重賞注目馬を公開。ただ強いというだけでなく、馬券で期待値がとれそうな「妙味ある馬」を紹介していただきます。
今週のれん氏が注目したのは、中山競馬場で行われる皐月賞(GI)。実力派の見解を、ぜひ予想の参考にお役立てください!
短距離馬が上位に食い込みやすい
中山2000mは1コーナーまでの距離は標準的で、小回りコースだけあって18頭立ての極端な外枠だと不利になるが枠順傾向はフラットに近いコース。
ただ皐月賞が行われるこの時期は中1か月の東京開催はあるとはいえほぼ前年12月から馬場を使い続けているためコーナーの内は特に悪くなりやすく、更に時期的に雨に降られやすいこともあり近年は内枠が不利になる競馬が続いている。
では今年はというと、先週の開催は雨の影響を受けて馬場の内がかなり掘れていたが、日曜日は1枠1番の馬が2勝を挙げていたように大きな不利にはなっていなかった。更に天気予報を見る限りでは水曜日以降雨の影響を受けることが無さそうで、最高気温も連日20度近くまで上がる予報。
そうなるとここ4年のように時計が2分近くかかるような馬場状態にはならないだろうし、同じく前週雨、火曜日雨、以降快晴で気温も上がった2017年は突如高速馬場化したように1分58秒近くでの決着になってもおかしくない。
そこで過去に58秒台前半での決着になった2013、15〜17年と19年の上位馬を見てみると、ロゴタイプ・アルアイン・ペルシアンナイト・ダンビュライト・ダノンキングリーのようなマイル戦での実績があった馬や、キタサンブラックやヴェロックスのように先行して勝ち上がってきた馬など、超ハイペースと強風で特殊な競馬になった2016年を除くと比較的短い距離でスピードを見せてきた馬が上位に食い込んでいることが読み取れる。
規格外の存在だったドゥラメンテはともかく、二つの条件共に当てはまらなかったリアルスティールも本番では先行して粘る競馬をしていたように、『最も速い馬が勝つ』という格言はあながち間違っていないだろう。
今年はかなり混戦模様のメンバーでどの馬にもチャンスがありそうだが、まずは高速決着に対応できる馬なのかはきっちりと見極める必要があるだろう。