隣にはいつも
まだ信じられないというか…嘘であって欲しいと思うばかりで、悲しみと重たさがのしかかります。
笑っている顔しか思いだせないほど、フワッとした穏やかさで、とにかくまわりに好かれていました。だから昨年のマイルCSの時、ゴール板をかけぬけた後、各馬が加速を徐々に落としていく際、騎乗していたジョッキーたちが、
「コウタ、おめでとう」
「コウタ、良かったね」
「コウタ、やったなぁ」
と、皆が自分のことのように勝利を喜び、祝福。この背景には、コウタ騎手の人柄はもちろんのこと、GIで騎乗しない馬の調教にも携わる姿を皆も知っていたからこそだと思いますし、また性格と同じで拳が柔らかく、折り合い面の難しい馬に乗せたら、フワっとリキミなく運べる技量の持ち主。その拳が繊細な女の仔でテンション高めのナミュールとマッチし、急遽の代打でも勝利へと導けたことを同僚である騎手たちは十二分に理解しての喜びと称賛もあったように思えます。
あまりにも突然すぎる死に本人の無念さはもちろんのこと、家族の気持ちを察すると言葉がないですし、本当に悲しすぎます。
また私の中では調教の合間、合間、彼の隣には、いつも浜中くんがいて、二人でヘラッと笑っている光景が思い起こされるだけに、浜中くんの心を思うと胸が締め付けられます。
話しを先週の桜花賞に。
勝利したステレンボッシュですが、さすが国枝厩舎と思える心身のバランスの仕上げに映りました。また想像していたよりも、体重が増えていなかった点や腹回りの感じから、さらに良くなりそうな感じと体型&反応的にもオークス向きに思え、二冠の可能性も感じるものでした。一方、負けはしましたが、ポテンシャル的に素晴らしいものを持っていると感じたのがクイーンズウォーク。全体的なリキミや可動域という点で、オークス時どうなっているのか? 注目しています。
さぁ今週は皐月賞となります。
土曜日の馬場傾向を見てみないとですが、力の要する馬場に見受けられます。
現時点で当日の馬体と返し馬が1番気になるのはメイショウタバル。
と言うのもイッパツありそうな気がする一方で、デビュー時から折り合い面に気を配っていたタイプなだけに、前走で逃げている事に加え、追い切りでのハミの取り方が前走時よりも前向きになっており難しさが増しているようにも…。そこにきて初輸送競馬で中2週は容易ではないと思えます。
ただ今回、枠的なことと3度目のコンビとなる浜中騎手との2戦の内容から、無理にケンカをせずに、この馬のリズムを大事にして運びそう。もちろん当日の馬の様子や返し馬でのケハイはチェックが必要ですが、浜中騎手に期待したいです。
それでは皆さん、また次週お目にかかりましょう。ホソジュンでしたぁ。