
的中した青葉賞を振り返る
『ウマい馬券』で活躍するプロ予想家たちが、会心の的中を振り返る「予想の頭脳」。今回取りあげるのは、青葉賞を的中させた「バフンウニ」氏。波乱となった一戦を、どのようなアプローチで攻略したのか……。本人自ら綴っていただきました!
対象レース:
2024年4月27日(土)東京11R 青葉賞 netkeiba公認プロ予想家のバフンウニと申します。

「バフンウニ」氏
手前味噌で恐縮ですが、先日行われた青葉賞を的中できた理由について詳しく解説させていただきます。
私の期待値指数では7番人気のショウナンラプンタがメンバー中1位で、指数が高く出た要因の一つが1走前のゆきやなぎ賞(阪神芝2400m・1勝クラス)の勝ち方でした。
阪神競馬場に近い豊中観測所のデータでは、レースが行われた時間帯には北北西から平均8m/s前後の風が吹いていました。阪神競馬場の場合、最後の直線がおおよそ西北西を向いているので、この時間帯は最後の直線の向かい風成分がかなり強かったことが想像できます。
レースの上がり3ハロン34.0秒というタイムは、強い向かい風の中でマークされたことを考慮すればかなり速く、先行馬が残りやすい展開でした。しかしこの馬は後方寄りから上がり最速の脚で差し切っていて、バイアスに逆行して勝ち切る強い内容でした。
3着までクビ+クビ差という接戦での勝利だったせいか世間の評価はそこまで高くありませんでしたが、ラップや気象条件といったデータを分析することで、着差以上に強い勝ち方だったと評価できました。
さらに、4走前の新馬戦で強いレースを見せていたことも、本命を打つ後押しになりました。
阪神芝2000mで行われた新馬戦では、おおよそ4コーナーに当たるラスト600m~400m地点で、追い風とはいえ11.3秒というハイラップを記録。この馬はその区間で馬群の大外を回してポジションを押し上げる厳しい競馬になりました。最後は失速してもおかしくない内容でしたが、終わってみれば2着を0.4秒突き放す快勝。2着馬のサトノシュトラーセは後の京都2歳S(GIII)で3着に好走していて、それを物差しにすれば、ショウナンラプンタも楽に重賞で通用することが想像できました。
気になるのが2、3走前のホープフルS7着、東京スポーツ杯2歳S4着の敗戦ですが、ホープフルSは折り合いを欠いた上にコーナーで外に膨れるロスがあり、東京スポーツ杯2歳Sは出遅れに加えて道中の追走に苦労し、位置取りが後ろになりすぎたことが敗因。どちらも明らかに力を出し切れていませんでした。
1、4走前の内容から能力の裏付けがあり、人気を落とす要因となった2、3走前の敗因が明確となれば、ここは絶好の狙い目でした。
回収率を上げるためには、世間の評価と実際の能力に乖離がある馬を狙う必要があります。「着順は悪かったが、映像を見ると敗因が明確だった」とか、「見た目は地味な勝ち方だったが、ラップを精査すると実は強かった」といったバレにくい買い材料を見つけることが勝利への近道と考えています。
青葉賞の結果は惜しくも2着でしたが、大逃げしたパワーホールを除けば実質スローの展開で、後方から追い込んだこの馬には流れが向かなかったこと、そして前半に折り合いを欠いて消耗したことを考慮すれば、強い内容でした。
日本ダービーではさらに人気を落とすでしょうから、穴馬として押さえておく価値はありそうです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
より精度の高い予想ができるよう日々精進してまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします!
【直近の重賞的中実績】
ニュージーランドT ◎エコロブルーム (3番人気1着)
桜花賞 ◎ライトバック (7番人気3着)
アンタレスS ◎ミッキーヌチバナ (5番人気1着)
福島牝馬S ◎コスタボニータ (1番人気1着)
ユニコーンS ◎ラムジェット (3番人気1着)
青葉賞 ◎ショウナンラプンタ (7番人気2着)
新潟大賞典 ◎ヤマニンサルバム (7番人気1着)
NHKマイルC ◎アスコリピチェーノ (1番人気2着)
(バフンウニ)
今回解説の予想結果は
こちら。