▲桜花賞馬ステレンボッシュとオークスに挑む木實谷雄太場長(左)と国枝栄調教師(右)(c)netkeiba
今週末は東京競馬場で牝馬クラシック二冠目のオークスが行われます。主役となるのは桜花賞馬のステレンボッシュ。
netkeibaでは、同馬を管理する国枝栄調教師と、ノーザンファーム天栄で育成をする木實谷雄太場長の対談インタビューを実施。かつてアーモンドアイを手掛けたタッグには、“東京農工大学馬術部出身”という共通点も。
卒業後は違う道を辿り、ともにトップ戦線で戦うに至ったお二人の関係性や、アパパネ、アーモンドアイといった厩舎の先輩に続くオークス制覇への手応えを伺いました。
来週公開の後編では、シックスペンスと挑む日本ダービーについてのお話をお聞きしています。
(取材・文:松山崇)
東京農工大馬術部出身のふたり──「木實谷は後輩の中でも抜けていたよ(笑)」
──お二方が東京農工大学に進学されたきっかけから教えていただけますか?
国枝 競馬に興味をもっていたので獣医学科のある大学を受験しました。岐阜県の出身で、岐阜大学にも獣医学科はあったのですが、あまり勉強をしていなかったから…。
木實谷 私は勉強したけれど、(農工大の)獣医学科には入れませんでしたよ(笑)。私の場合は、中学高校と競馬を観ていて、将来、競馬に携わる仕事をするために馬術部のある大学を探したところ、運良く農工大の農学部に引っ掛かりました。
──国枝先生も馬術部出身ですが、最初から馬術部に入るつもりだったのですか?
国枝 そういう気持ちは全然なくて、入学時に馬術部がデモンストレーションしていて、目の前にいた馬にくっついて行ったら、馬術部に入っていました(笑)。
──木實谷さんは馬術部で主将も務められたそうですが、もともと乗馬経験は?
木實谷 全くの未経験でした。農工大は国立なので、スポーツ推薦で入ってくるような人はいなくて、基本的には未経験者ばかりなんです。
▲農工大馬術部では主将だった木實谷場長(c)netkeiba
──そして、国枝先生は厩舎の世界へ、木實谷さんはノーザンファームへと進まれます。
国枝 進路について考えた時、日獣(日本獣医生命科学大学)の馬術部出身だった高橋裕元調教師が八木沢厩舎に入っているというのを聞いて訪ねて行きました。そうしたら、ちょうど美浦トレセンができるタイミングだったので、人が必要だということですんなり入ることができて、そのまま調教師に…という流れになっちゃった。
木實谷 なっちゃった(笑)。
国枝 ちょうどトレセンができる時だったというのがラッキーでしたね。
──木實谷さんはいかがでしょうか?
木實谷 進路については当然競馬の世界に進みたいと思っていて、馬術部のコーチに相談したところ、同じく農工大出身だった後藤先生(後藤由之元調教師)を紹介していただき、後藤先生の口利きもあってノーザンファームに入りました。
──お二人は、それぞれ初対面の時のことを覚えていますか?
木實谷 実は学生時代に