▲ミルコ騎手に競馬での作戦について質問!(撮影:桂伸也)
今回はレースに関する質問についてお届け!ベテランのミルコ騎手でも、やはり競馬は難しいそうで「簡単だったら馬券で暮らせちゃうよ(笑)」と語ります。
進路取りに関して「少頭数はチェスみたい」と話すように、5頭立てでも詰まる可能性は十分だそう。ファンが知らない騎手の“作戦”と、ミルコ騎手ならではの“馬”に対する考え方に迫ります!
(取材・構成=森カオル)
Q「少頭数のレースと多頭数のレースがありますが、作戦面で意識する部分は違いますか?」(TAIさん)
ミルコ 違いますね。それぞれに難しいところがあって、たとえば頭数が少ないレースでポケットなんかに入れてしまったら、大事なところで動けずに出られなくなってしまう。有力馬であればなおさらで、みんなにマークされて動けなくなるね。
──なるほど。昔、あるジョッキーに「5頭立てでも詰まるときは詰まる」と聞いたことがあります。
ミルコ そうでしょ? 本当にその通りで、5頭立てくらいになると、むしろ詰まることが多いと思うよ。その馬が有力馬だったら、当然ほかの4頭はその馬をマークする。そうしたら、最後の最後まで動けないで終わるケースもある。頭数が少ないと、思った通りにマークできちゃうからね。
──逆に、多頭数は周りの動きが読みづらい反面、全体としては動きがありますもんね。
ミルコ そうです。みんな外に行ったり内に行ったりするから、それに合わせて進路を探せます。内にいても、多頭数のほうが外に出しやすいね。少頭数のレースといえば、4月の中山で乗ったシランケドは、思っていた以上にスタートを出て、逆パターンになったけど。
──ああ、いつも後方から行っていたシランケドで逃げて、クビ差の2着だったレースですね。
ミルコ スタートは速くない馬だと思っていたから、道中は包まれないように…と思っていたんだけど、