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TUF杯

  • 2006年06月30日(金) 19時30分
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 先週6月25日の福島で新馬勝ちした2歳牝馬ハロースピード(父マヤノトップガン)は426kgの馬体で、必ずしも注目の良血馬というわけではないが、素晴らしい走りっぷり。全身がバネの固まりのような柔らかい馬体で、トランポリンの上ではずんでいるようなストライドだった。芝1200m、1分08秒9は2歳コースレコードと0.1秒差。大事に育ててくれると、現在の評価以上に、大きな注目を集める馬になるかもしれない。

 種牡馬マヤノトップガンは、現在、リーディング17位(6月20日現在)。まあまあというムードだが、プリサイスマシーン、トップガンジョー、チャクラ、バンブーユベントスなど、渋い持ち味の産駒が多い。

 日曜の函館スプリントSにはプリサイスマシーン(岩田)が出走するが、土曜の注目馬はワキノカイザーと、格上がりでもちょっと買っておきたい福島10Rアミュレット。

 ワキノカイザーは、6歳の今、初めて芝の1200mに出走する。それも距離1200mはダートでも走ったことがない。だが、追走に苦しんだり、伸び悩む危険は少ない気がする。

 全連対がダートとはいえ力馬ではなく、ダート1400mでもなだめて進んだりしている。芝1400mの持ち時計は1分20秒5。ここではNo1。また、初めて芝1600mに出走したときが、1分34秒1。ただ出走していないだけのことで、本当は芝の短距離向きのスピード十分だろう。1分07秒台とかではともかく、1分08秒台なら十分可能としたい。

 前々走の東京の1400m、上がり34.0秒で脚を余すように伸びてダイワメンフィスと0.4秒差だった。ダイワメンフィスは1週目のバーデンバーデンCを快勝している。その比較からも好勝負だろう。さらには、曾祖母が新潟3歳Sのダイナエイコーンというファミリーは、文句なしの平坦一族でもある。

 カシマフラワーのCBC賞4着は立派。もまれて少し脚を余した印象もあって、シーイズトウショウと0.4秒差だった。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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