こちらのコラムでは、俺プロ出身の奇才・のれん氏が当週の重賞注目馬を公開。ただ強いというだけでなく、馬券で期待値がとれそうな「妙味ある馬」を紹介していただきます。
今週のれん氏が注目したのは、福島競馬場で行われるラジオNIKKEI賞(GIII)。実力派の見解を、ぜひ予想の参考にお役立てください!
隊列を予想するのさえ難しい
夏の福島開幕週の恒例のラジオNIKKEI賞。福島芝1800mは1コーナーまでが約300mと短い上に、スタートしてすぐ上りとなるためペースが上がりにくい。それに加えてローカルらしく小回りで直線も短く、やはり逃げ先行馬が有利になりやすいコース。
それに加えて開幕週でのレースとなるラジオNIKKEI賞は毎年のように内が強い競馬になり、過去10年で逃げた馬が7度も好走しているし、それも人気馬ではなく全てが7番人気以下の穴馬だった。
とはいえ馬を使ってくる側もそれを分かっているので、登録のある13頭中過去3走以内に逃げた馬が8頭。それ以外の馬も全てが過去3走以内に初角3番手以内で競馬してきていて、まず隊列を予想するのさえ難しいので逃げ馬を狙い撃ちするのは難易度が高そう。
そこで他の視点から考えると、このレースは3歳限定のハンデ重賞という唯一無二の条件で、これまでに上のクラスで実績を残している馬はその分他の馬よりも重い斤量を背負うことになる。
これまでの成績を見ても斤量56キロ以上の馬の成績は顕著に悪くなっているが、基本的にはオープン勝ちか重賞2着以上で56キロ、重賞勝ち経験ありで57キロを背負わされるので、やはりそういった実績馬が走れていないということが分かる。これは斤量を背負うことを分かっている上で夏の福島のハンデ戦に出てくるような馬は主要路線では足りないような馬であることが多く、それが実績で売れ過ぎているというのが大きいだろう。
昨年から基礎斤量が1キロ上がったことを考えれば、重賞勝ちで58キロのセットアップ、オープン勝ちで57キロのミナデオロは実績通りの斤量を課されていて結果が出ていないパターンになる。逆に重賞2着やオープン勝ちがありながら56キロになったアレグロブリランテとシリウスコルトは1キロ恵まれた印象を受け、弥生賞でも強い相手に健闘していたシリウスコルトは特にチャンスがありそう。