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【津村明秀×藤岡佑介】テンハッピーローズと見た「最高の景色」ウイニングランの知られざる裏話とは...!?/第1回

  • 2024年07月17日(水) 18時01分
“with佑”

▲佑介騎手と津村明秀騎手の対談がスタート(c)netkeiba


今回は、津村明秀騎手を4年4カ月ぶりにゲストにお迎えしての同期対談をお送りします!

今年のヴィクトリアマイルで、待望のGI初制覇を果たした津村騎手。14番人気での勝利に驚きながらも、ゴール後のガッツポーズは以前から練習していたそうで、「初めてにしては上手いな」と振り返ります。しかし、外ラチを回って話題を集めたのは狙っていなかったもので…!?

競馬ファンが感動に包まれたレースの“裏側”を、たっぷり伺いました!

4年前の対談はこちら▼
【津村明秀×藤岡佑介】第1回『学校時代は“津村か、津村以外か。” 同期の中で図抜けた存在』

(取材・構成=不破由妃子)

「もしGIを勝ったら…」家族と練習していたガッツポーズ


──今回のゲストは、ヴィクトリアマイルで悲願のGI初制覇を達成された津村明秀騎手です! 少し時間が経ってしまいましたが、津村さん、本当におめでとうございます。

佑介 おめでとう!

津村 ありがとうございます。帝王賞、おめでとうございます。

佑介 ありがとうございます(笑)。

──ヴィクトリアマイル当日、佑介さんは京都で騎乗されていましたが、どんな思いでレースを見ていましたか?

佑介 正直、残り200mくらいまでは、まさか勝つとは思っていなかった…(苦笑)。

津村 俺が乗っているかどうかもわかってなかったんじゃない?

佑介 さすがにそれはない(笑)。最後の直線はいつも「どれがくるかな」みたいな感じでみんなで見ているんだけど、あの日は「津村、ずいぶん抜けたけど、後ろから何かきちゃうんだろうな…」と思いながら見てた。テンハッピーローズがあんなに強い馬だとは思っていなかったからね。でも、残り200mからはさすがに声が出たよ。最後は「津村! 津村!」の大合唱だった。

津村 そのシーン、俺も見たかったなぁ。

“with佑”

▲京都のジョッキーは大盛り上がり「そのシーン、俺も見たかったなぁ」(c)netkeiba


佑介 みんなめっちゃ盛り上がってたよ。

──なにしろ15頭立ての14番人気でしたからね。でも、津村さんご自身は「チャンスがあると思っていた」と。

津村 「一発あるんじゃないか…」と密かに思っていました。あの馬にとって、すごくいい条件でしたからね。ただ、あくまで「みんなが思っているよりやれると思うよ」という感じで。

佑介 どのあたりで「これ、勝つかも」と思った?

津村 「勝つかも」なんて、最後まで思わなかったよ。なにしろ「GIを勝つ」という感覚が、あのときの俺にはわからなかったから。ただ、4コーナーまでが上手くいきすぎて。ほかの人気馬たちよりも断然手応えがよかったから、直線に向いたときは「嘘だろ!?」という思いだった。

佑介 最後、抜け出してくるときの脚がめっちゃ速かったなぁ。強かった。

津村 うん、いい脚だったね。

佑介 ゴールした瞬間、右手の人差し指を1本立てて。咄嗟に出たというより、あらかじめ「勝ったらこういうパフォーマンスをしよう」と考えていたように見えた。

津村 あれはね、子供たちと練習してたの。

“with佑”

▲印象的な人差し指を立てるパフォーマンス(撮影:下野雄規)


──ヴィクトリアマイルを勝つシーンを想定して?

津村 いえ、違います。もっと前から、「もしGIを勝ったら…」ということで。練習通りにできて、一度右手を収めたのに、「もう1回やっとこ!」と思ってもう1回やっちゃった(笑)。今思うとですけど、

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JRAジョッキーの藤岡佑介がホスト役となり、騎手仲間や調教師、厩舎スタッフなど、ホースマンの本音に斬り込む対談企画。関係者からの人望も厚い藤岡佑介が、毎月ゲストの素顔や新たな一面をグイグイ引き出し、“ここでしか読めない”深い競馬トークを繰り広げます。

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1986年3月17日、滋賀県生まれ。父・健一はJRAの調教師、弟・康太もJRAジョッキーという競馬一家。2004年にデビュー。同期は川田将雅、吉田隼人、津村明秀ら。同年に35勝を挙げJRA賞最多勝利新人騎手を獲得。2005年、アズマサンダースで京都牝馬Sを勝利し重賞初制覇。2013年の長期フランス遠征で、海外初勝利をマーク。2018年には、ケイアイノーテックでNHKマイルCに勝利。GI初制覇を飾った。

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