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【#60】「僕は競馬がしたい」名医の診察で感じた雄造騎手の“強い気持ち”

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  • 2024年07月22日(月) 18時01分
障害ジョッキーの白浜雄造騎手の奥様が、一昨年の落馬から復帰を目指して奮闘する夫と家族のリアルな姿を描く連載コラム。

名医・中山晴雄先生の診察を受けるため、夫婦は2度目の東京へ。今後のリハビリや新たな検査について、アドバイスを受けました。その中で、生き物相手の乗馬は危険もあり、薦められないとのお話に...。

先日、久しぶりに乗馬ができたことを喜んでいた雄造騎手。鬼嫁が「競馬に対する強い気持ちを目の当たりにした」夫の回答とは...?

乗馬に関する医師の判断「今はまだおすすめできません」


 6月7日、乗馬苑で思いがけず騎乗させてもらった夫は、指示が通らなかったことに落ち込みながらも、とてもうれしそうでした。馬に乗ることで脳に刺激が入り、回復が進むかもしれない──。

 そんな期待感はあったものの、受傷から1年経っていないこの段階で、乗馬用の馬といえども騎乗を再開していいものか。私は迷いました。幸い、10日後に東邦大学の中山先生の診察予約が入っていたので、その可否は先生に相談することにして、ひとまずひとりで馬に乗ることはやめてもらうことにしました。
 
 2023年6月16日。東邦大学大橋病院・中山晴雄先生の2回目の診察を受けるため、私たちは東京へ向かいました。

 前回同様、看護師さんによる問診やテストなどがあり、2時間ほど待ったのち、中山先生の診察が始まりました。

 中山先生に普段受けているリハビリの様子や、回復の度合い、現在の課題が正しくお伝えできるように、療法士の先生方に報告書を書いてもらっていたので、まずは読んでいただくことに。

 報告書を読んだ中山先生は、「療法士や乗馬苑のみなさん、そしてご家族である奥様も、非常に一生懸命、そして適切に関わっていらっしゃると思います。このまま続けていただき、ここにどう新しいリハビリをアドオンするかですね」と切り出し、続けて以下のような評価と提案をくださいました。

「ご本人の自覚症状が“ふらつき”“めまい”と限定的ですね。高次脳に関しては、自覚がないように感じます。体についてもバランスや耐久性などに問題があります。入院していた病院で受けた心理検査の結果を見ると、ワーキングメモリ、プロセスメモリに低下が見られます。これを改善させないといけませんね。

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1981年9月9日生まれ。2015年に障害騎手の白浜雄造と結婚。1男1女をもうける。結婚前は四位洋文調教師や福永祐一調教師(両名、当時騎手)らが所属していたマネージメント会社にてマネージャーを務め、TV番組収録やイベント等、様々な現場で騎手をサポート。福永調教師の引退までの16年間はバレット業務も兼任。福永厩舎開業後は経理兼秘書業務を担当予定。現在はオンラインサロン「福永祐一 競走馬研究所」の運営スタッフを務める傍らフリーランスとして活動中。新たな目標のアイシングクッキー講師としても活動すべく準備中。(旧姓は坪田、また戸籍上の表記は幸子)

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