オーギュストロダンが前売り1番人気 キングジョージVI世&クイーンエリザベスSを紹介!
A.オブライエン厩舎から多数エントリー
ヨーロッパにおける12F路線の真夏の大一番・G1キングジョージVI世&クイーンエリザベスS(芝11F211y)の発走が、今週土曜日(27日)に迫っている。
22日に設けられていた5日前登録のステージで、11頭がエントリー。このうち半数近い5頭が、エイダン・オブライエン厩舎の管理馬という顔触れになっている。
そのオブライエン勢では、一次登録の段階で名前があった、今年のG1英ダービー(芝12F6y)勝ち馬シティオブトロイ(牡3・父ジャスティファイ)は、エントリーから外れた。シティオブトロイの次走は、8月21日にヨーク競馬場で行われるG1インターナショナルS(芝10F56y)が有力と言われている。
また、同じく一次登録の段階で名前があった、G1愛ダービー(芝12F)勝ち馬ロスアンゼルス(牡3・父キャメロット)も、ここはスキップすることが確定。オブライエン勢では、早くからここが目標と言われていたオーギュストロダン(牡4・父ディープインパクト)が代表格となる。
3歳だった昨年、G1英ダービー、G1愛ダービー、G1愛チャンピオンS(芝10F)、G1BCターフ(芝12F)と、10F〜12Fの主要競走を4勝した同馬。昨年一杯で引退と言われていた方針を、陣営が撤回。4歳となった今季も現役にとどまっている。
今季初戦となったG1ドバイシーマクラシック(芝2410m)は12着と、自身3度目の大敗を喫し、2戦目となったG1タタソールズGC(芝10F110y)も、渋り気味の馬場を克服出来ずに2着と、生涯初の連敗を喫した。
しかし、前走ロイヤルアスコット競馬場のG1プリンスオブウェールズS(芝9F212y)はきっちりと勝利し、通算6度目のG1制覇を達成。以降は、ここを目標に調整されてきた。
この他、オブライエン陣営からは、5月31日にエプソム競馬場で行われたG1コロネーションC(芝12F6y)を制し、4度目のG1制覇を果たしたルクセンブルク(牡5・父キャメロット)、昨年のG1セントレジャー(芝14F115y)勝ち馬で、今季初戦だったロイヤルアスコット競馬場のG2ハードウィックS(芝11F211y)が5着だったコンティニュアス(牡4・父ハーツクライ)らが、エントリーを残している。
オーギュストロダンをオッズ2.2倍〜2.25倍の前売り1番人気に支持するブックメーカー各社が、4.0〜5.0倍のオッズを提示して2番人気に推しているのが、ゴドルフィンのレベルスロマンス(セ6、父ドバウィ)だ。
3歳春にG2UAEダービー(d1900m)制覇の実績があるが、本格化したのは、芝12F路線に拘るようになった4歳シーズン後半で、G1ベルリン大賞(芝2400m)、G1オイロパ賞(芝2400m)、G1BCターフ(芝12F)とG1を3連勝。5歳時はパフォーマンスを落としたが、6歳となった今季になって再浮上。
G3アミールトロフィー(芝2400m)、G1ドバイシーマクラシック(芝2410m)、香港に遠征した前走G1チャンピオンズ&チャターC(芝2400m)と3連勝。当初は、ニューヨーク州のサラトガを拠点に米国の芝路線に進むと見られていたが、ここへきての充実ぶりを見た陣営が方針を転換。香港から英国ニューマーケットの拠点に戻り、ここを目標に調整されてきた。自身初の英国G1制覇をかけての参戦となる。
ここへきて「第三の馬」として評価が急上昇しているのが、登録した11頭中ただ1頭の牝馬ブルーストッキング(牝4・父キャメロット)だ。
3歳だった昨年は6戦し、G1愛オークス(芝12F)2着、G1ブリティッシュチャンピオンズフィリーズ&メアズS(芝11F211y)2着など、牝馬の一線級を相手に健闘を続けながら、未勝利に終わった同馬。しかし、4歳を迎えた今季は、ここまでG2ミドルトンフィリーズS(芝10F56y)、G1愛プリティポリーS(芝10F)を連勝。「惜敗続き」のキャラを完全に払拭している。
例年、12F路線における3歳世代と古馬世代の精鋭が初めて顔を合わせる機会となるのが”キングジョージ”だが、今年は3歳世代の参戦がサンウェイ(牡3・父ガリウェイ)1頭のみとなった。
2歳秋にG1クリテリウムアンテルナシオナル(芝1600m)を制している同馬。今季はここまで4戦して勝ち星がないが、前走G1愛ダービーでは、勝ったロスアンゼルスから3/4馬身差の2着に健闘している。
27日の日本時間23時40分発走予定のG1キングジョージVI世&クイーンエリザベスSは、グリーンチャンネルで生中継(23時〜24時)される予定。ぜひライブでお楽しみいただきたい。