▲フランス修行に挑む田口貫太騎手の短期連載がスタート!(撮影:大恵陽子)
デビュー2年目の田口貫太騎手が武者修行のため、今日からフランスに旅立ちます。期間は約2カ月。純朴なニコニコ笑顔で関係者からもファンからも可愛がられる若手騎手が、フランスでどんな成長を遂げるのでしょうか。
netkeibaではフランス遠征中、短期連載(隔週)を掲載します。コラムタイトルは「AwakEVE」歌手のUVERworldが大好きな田口騎手にとって、今回の武者修行が“覚醒前夜”となるでしょうか。出国を控えた“貫ちゃん”から意気込み、そして「保護者会(田口騎手ファンの愛称)」のみなさんへコメントが届きました。
(取材・構成=大恵陽子)
「減量がある間に」渡仏の決意
こんにちは。騎手の田口貫太です。僕はいま、関西国際空港にいます。今日、日本を飛び立って約2カ月間、フランスで調教やレースに乗って、たくさんのことを勉強してこようと思います。
フランス遠征のきっかけは、以前から海外競馬に興味を持っていたことです。競馬学校生の時にR.ムーア騎手がヴェラアズールに乗ってジャパンCを勝ったり、外国人ジョッキーが来日したり、世界に目を向けると遠征した日本馬が活躍していて、デビューした頃から海外に行きたいと思っていました。海外経験が豊富な坂井瑠星騎手に相談すると、「行くなら早い方がいいよ」とアドバイスを受けて、他の方々からも同じような意見をいただいていました。
僕たちジョッキーはデビューから5年、または通算101勝を挙げるまでは負担重量の減量があります。その期間を最大限に生かして、減量がある間にちょっとでも経験ができたらな、と思っていました。いま85勝(地方含む)で、このペースだとありがたいことにもう少しで減量が取れるので、このタイミングで決断しました。
▲デビューから順調に勝ち星を挙げる田口貫太騎手(撮影:大恵陽子)
フランスは凱旋門賞をはじめ主要なレースもありますし、C.スミヨン騎手や、C.ルメール騎手も元々はフランスのジョッキー。上手いジョッキーが多いので、フランスに行きたいと色んな方に相談していたところ、現地で働いたことのある調教助手さんが小林智調教師(フランス・シャンティイで厩舎を開業)を紹介してくださいました。
その助手さんが昔、フランス語の勉強で使っていた本を借りているんですけど、すごく難しくって。英語なら中学校まで勉強していたので、まだ何となく分かるのですが、フランス語は初めて。年明けにO.ルメートル騎手が短期免許で来日していた時も、ルメール騎手とフランス語で喋っているのを聞きましたけど、呪文でした(笑)。