15万超えの払い戻し
『ウマい馬券』で活躍するプロ予想家たちが、会心の的中を振り返る「予想の頭脳」。今回取りあげるのは、ラジオNIKKEI賞を的中させた「のれん」氏。波乱となった一戦を、どのようなアプローチで攻略したのか……。本人自ら綴っていただきました!
対象レース:
2024年6月30日(日)福島11R ラジオNIKKEI賞「のれん」氏
皆様こんばんは! netkeiba公認プロ予想家として活動させていただいております、のれんと申します。
今回はラジオNIKKEI賞での的中に伴いお話を頂きましたので、予想の過程からレース後の感想までお話しさせていただきます。
1.予想のプロセス
私は毎週水曜日正午に公開されるコラム『のれんの腕押し』も書かせていただいていますが、ラジオNIKKEI賞についてはそこでも題材にさせていただきました。GI週以外はレースについて自由に選ばせていただいているのですが、北九州記念ではなくラジオNIKKEI賞を選んだのは、単純に北九州記念の登録馬を見てもピンとこなかったためです(笑)。
一方ラジオNIKKEI賞の方は、開幕週で内前有利になるのが例年パターンのレースで、それが人気の材料にもなるだろうと考えていた中、逃げ、先行馬だらけのメンバー構成であったことで脚を溜めて差せるタイプを狙いたいという第一印象。ハンデ戦で人気馬の牙城も低い印象だったため、推奨馬は共に近走折り合いを欠いていて出して行く競馬をしないであろう上に、コーナリングを苦にしないオフトレイルとジュンゴールドの二択で考えました。
最終的にオフトレイルは3走前のこぶし賞が明らかに展開不利を差し切りの内容で能力が担保されているのに対し、ジュンゴールドは新馬戦こそ鮮烈でしたが馬群をロスなく捌く競馬で、紫菊賞も相手が手薄な上にハナに立つ競馬ということで、現時点で重賞でも通用すると考えるのは希望的観測が入ると考えたため、オフトレイルを推奨馬としてコラムを執筆しました。
対抗のシリウスコルトに関しては、コラムや見解内にも書きましたがオープン勝ちの実績で斤量56キロは1キロ恵まれた印象だったこと、ホープフルS → 弥生賞 → 皐月賞とクラシック路線の王道を走ってきていて今回のメンバーでは格上であることからも当初から高く評価していました。
加えて他の人気馬がポジション取れない&外を回すM.デムーロ騎手のサトノシュトラーセ、近2走出し切り&松岡正海騎手が状態に泣きを入れていたウインマクシマム、前走出し切り&マイラー感あり一周替わり疑問で大外枠のショーマンフリートと、どれもあまり触りたくないという感覚があり、それらよりも人気していないなら積極的に買うべきだろうということで次点に評価することにしました。
2.買い目について
今回印は2頭に絞りましたが、これは他の馬を全く買いたくなかったわけではなく、マイルールとして設けている買い目合成オッズ4倍を、これ以上印を増やした場合担保できなかったためです。
次点ではジュンゴールドに加えて、朝日杯FSは展開不利で7着のセットアップはこのオッズなら十分押さえていい印象でした。
3.レースとその感想
レースは事前の想定通り先行争いが激しくなりペースが流れた上、これも案の定でしたがM.デムーロ騎手のサトノシュトラーセが外を捲っていって自滅していく競馬になりました。
ただでさえ開幕週で内が有利なことに加え、捲りの影響で3〜4コーナーでペースが上がっているため外を回した馬はかなり厳しい競馬でした。一方シリウスコルトは最内枠からスルスルと押し上げるロスのない競馬で文句のない立ち回り。オフトレイルは出遅れて最後方から集団に付いて行かず虎視眈々と脚を溜めていて、捲りが入った時点でかなり期待感は高まっていました(笑)。
最後は直線大外に出して直線の強い追い風にも乗ってぎりぎり差し切り。うまく行きたがる馬を御して最後の脚につなげた田辺裕信騎手らしい好騎乗だったと思います。
正直あの形の競馬をするのはジュンゴールドだと思っていましたし、当日直線追い風が強くなければ差し切れていなかったと思うので、最終的には運が味方してくれた面も大きかったです(ハマるレースは殆どそうだと思いますが…)。
4.おわりに
2021年11月からこの活動を始めさせていただき、3年近くが経ちました。私自身それ以前は普通の競馬ファンの一人でしたし、SNSもやっていなかったのでこの活動を始めるまで自分の予想の考えを言語化する機会が全くありませんでした。タイプ的にも割と感覚を大事にする人間なので、それを他人に説明しろと言われても出来なかったと思います。
この活動を始めて自分の考えを見解として発信するようになり、自身でも予想力が上がったという実感がありますし、結果としてここまで毎年プラス収支を計上できていることからもそれは間違っていないはずです。
このコラムをここまで読んでくださっている方は競馬に対して熱心に取り組まれている方が多いと思いますので、なんとなく印をつけて終わらせるのではなく、メモ帳にでもいいので言語化して、レースが終わった後に本当にそれが正しかったのか振り返るようにすることをお勧めします!
それでは、長くなりましたがここまでとします。ご覧いただきありがとうございました!
(のれん)
今回解説の予想結果は
こちら。