▲フランス修行に挑む田口貫太騎手の短期連載第2回(提供:田口貫太)
武者修行のため、先週日本を飛び立ちフランスに渡った田口貫太騎手。海外に行くこと自体が初めてでしたが、すぐにフランスの環境に馴染み、日々の調教に精を出しているようです。
休日には一人で走って有名な観光地にも行ってきたとか。さらに、フランスでの初騎乗も決まりました。充実した日々を送っている“貫ちゃん”の近況をどうぞ。
(取材・構成=大恵陽子)
「本当に通じた!」日本で伝え聞いていたコミュニケーション
こんにちは。田口貫太です。
ついにフランスにやって来ました。空港に着くと「Paris」の文字とオリンピックマークの描かれた旗が掲げられていて、東京オリンピックのことを思い出しました。オリンピック開催で、フランスも盛り上がっています。
テレビニュースでは当たり前ですけど、フランス選手の話題がメイン。SNSなどで総合馬術団体で92年ぶりに銅メダルを獲ったことや、柔道の阿部一二三選手・詩選手の感動的なストーリーを知って、日本はすごいな、と感じています。
僕はというと、フランスに着いた翌日から小林智厩舎で調教に乗っています。パントゥラ晃政くんという見習いジョッキーが小林厩舎にいて、彼が日英仏のトリリンガルなので外国人スタッフとの間で通訳をしてくれます。現地のスタッフからは「(馬が)引っ掛かるって日本語で何て言う?」と聞かれたり、とても興味を持ってくれて、コミュニケーションも取れています。
そうそう、日本にいる時に「サヴァ?(英語でのHow are you?)と聞かれたら『サヴァ、サヴァ』と答えたらいいらしいよ」と聞いていたんですけど、本当にそれで通じたんです! ちょっとした驚きです。
調教の指示は小林先生が日本語でしてくださるので問題ありませんし、厩舎スタッフとフランス語で「間隔を何馬身空けるか」という話をする時には、日本で覚えてきた数字(フランス語)が役に立っています。