エーシンマリポーサ(牝 栗東・坂口正則 父Pulpit、母Eishin Marianna)
「Pulpit×Gone West」という組み合わせで、母Eishin Mariannaは日本で走ったエイシンマリアンナ(98年シクラメンS・OP)のこと。Pulpitの父A.P.Indyは、シンボリインディ、ヒシナイル、
アラタマインディなど、日本では芝向きの産駒が多いのが特徴だが、Pulpitの場合、日本における代表産駒の
ピットファイター(04年武蔵野S・GIIIなど重賞3勝)がそうであるように、ダートの成績が圧倒的に優秀。本馬もダートの中距離に向いているだろう。仕上がりは早く、タフに活躍できるので、馬主孝行な馬になりそうだ。
クロパラントゥー(牡 美浦・小島茂之 父Kingmambo、母Autumn Rhythm)
父Kingmamboは毎年のように世界最高レベルの優駿を送り出している名種牡馬で、日本ではエルコンドルパサー(98年ジャパンC・GI、99年サンクルー大賞典・G1)、キングカメハメハ(04年日本ダービー・GI)、Alkaased(05年ジャパンC・GI)などの父として知られている。母は「Hernando×Alleged」というステイヤー配合で、3代母Northernetteは名種牡馬Storm Birdの全姉という良血。「父Kingmambo、母の父Niniski系」という配合はAlkaasedと同じなので注目できる。古馬になって完成するステイヤーだと思われるが、配合の完成度は高く、早い時期からの活躍も可能だろう。
テイエムカゲムシャ(牡 栗東・柴田政見 父タバスコキャット、母ベラミスキー)
「タバスコキャット×コリムスキー」という組み合わせ。母ベラミスキーは宇都宮競馬の名牝で、産駒成績もきわめて優秀。初子の
イヴニングスキー(北関東ダービー)は北関東で40勝。2番子のベラミロード(東京盃、TCK女王盃、北関東ダービー)は中央のユニコーンS(GIII・ダ1800m)でも2着に食い込んだ名牝。さらにその下のベラミチケット、ブリッジクリアーも宇都宮の重賞を制している。宇都宮競馬が消滅したため、この血統はJRAに入厩するようになった。タバスコキャットを父にもつ本馬は、Missy Baba≒Milesian 4×4という近似血脈のクロスを持ち、地味ながら将来性を感じる配合だ。ダート向き。
パレスショットガン(牡 栗東・小島貞博 父マヤノトップガン、母マルゼンミケーラ)
「マヤノトップガン×マルゼンスキー」という組み合わせで、Blushing GroomとNijinskyのニックスを持っている。この配合パターンは
チャクラ(03年ステイヤーズS・GII、04年目黒記念・GII)、マイネルイェーガー(03年スプリングS-GII・3着)などと同じ。さらに、Runaway Bride 4×3は、トップガンの配合構成の核となる部分を継続するものなのでおもしろい。半兄
パレスエース(父シャンハイ)はダート短距離がベストだが、この馬はマイル以上で本領を発揮するタイプだろう。
ローブデコルテ(牝 栗東・松元茂樹 父Cozzene、母Color of Gold)
「Cozzene×Seeking the Gold」という組み合わせはCozzy Corner(01年ヴァリーヴューS・米G3)と同じ。Cozzene産駒はアドマイヤコジーン(02年安田記念・GI)、エイシンバーリン(重賞4勝)などのように芝向きの産駒が多い。本馬の母系はアメリカ血脈で固められているが、本領を発揮するのはやはり芝ということになりそうだ。従姉妹には牝馬三冠馬スティルインラブがいる。母系にMr.Prospectorを持つCozzene産駒にはゴッドオブチャンス(02年京王杯スプリングC・GII)、パイアン(02年セントウルS・GIII、2着)などがおり、おそらく本馬も似たようなタイプ(芝短距離ベスト)になるだろう。