複勝・三連複を見事的中
『ウマい馬券』で活躍するプロ予想家たちが、会心の的中を振り返る「予想の頭脳」。今回取りあげるのは、セントウルSを的中させた「Ken」氏。波乱となった一戦を、どのようなアプローチで攻略したのか……。本人自ら綴っていただきました!
対象レース:
2024年9月8日(日)中京11R セントウルS こんにちは。
8月から、俺プロ「公認プロ」として予想をあげていますKenと申します。
「Ken」氏
今回セントウルSの的中で、このような機会を頂きました。
netkeiba利用者である皆様の参考になれば幸いです。
【まずは1モズメイメイ】
3歳で安田記念を勝ったリアルインパクトの産駒で、日本の短距離界における名繁殖牝馬トキオリアリティー一族です。産駒で重賞を勝っているのはNHKマイルCと京王杯スプリングCを勝ったラウダシオンとモズメイメイのみです。基本的に1400mを中心にした距離に適した短距離〜マイル向け産駒が多く見られます。
母父(BMS)はFrankelで、欧州の中長距離向きのサドラー系ですが、2代かけて最強マイラーの同馬を輩出しました。
牝系もエンパイアメーカー×Storm Catと短中距離系のコテコテの米国血統です。
結果、マイル以下に対応できそうな血統です。スピードだけでなく母父から底力を引き継いでいれば、ある程度活躍できそう程度に見ていました。
チューリップ賞では好スタートから、自分のペースに持ち込んだら最高の騎手である豊君(武豊騎手)を背に逃げ切りました。最高に乗った割には辛勝だったので、案の定、桜花賞は惨敗でした。今後マイラーとして活躍するには厳しい状況にみえました。
そこで路線を変えて、葵Sに出走し、伝説となったロケットスタートからあっさり逃げ切ります。
しかし、そこから6戦は二桁着順が続きました。自分からレースを止める感じで、キャリアの終わりさえ感じさせたのです。
それが、2走前の北九州記念から突然闘志に火が付き、先に抜けた2頭には及びませんでしたが、混戦の3着争いでは外にいる馬に噛みつき掛かる闘志を見せ3着に入り、続くアイビスSDでも外ラチに寄せず縫って馬場の中ほどから抜け出し勝っています。
この突然の変化の理由はわかりません。わかり易いのは騎手の変更で、国分恭介君が乗り始めてからです。個人的にはサンデーサイレンス-ヘイローの噛みつく凶暴な闘志の血が隔世遺伝したのではないかとした方がわかり易いと考えています。
時計は速くはなかったけどアイビスSDを勝ったスピードと、着差がつきにくい短距離レースではとても武器になる勝負根性から、ここも勝ち負けまで持ち込めると、この馬を中心にしようと木曜日までは考えていました。
しかし、金曜日の枠発表後に1番枠となったところで迷いが生じました。
当週の中京は開幕5週目に入り、埒はそのままで、JRAから発表されるコースの写真を見るに、3-4コーナーの内側はかなり荒れています。直線も入り口は内が荒れていました。
そこで、土曜日の芝のレースを見てから結論を出そうと決め、レースを見ていると、直線では内を突いた馬も結構伸びていました。むしろ外に回した馬が坂上で伸び悩むシーンも多く見られました。
これで本命を1モズメイメイに決めました。
【レース展開から】
逃げ馬は、多分テンのスピードは斤量からも13ピューロマジックが速そうですが、15アサカラキング、10テイエムスパーダといますので、13には競らないにしても33秒台半ばでは流れそうでした。
直線に入って坂があり、坂上からさらにゴールまで1F以上あるコース形態から、逃げられない10、15は消し、逃げ馬ではないがなぜか人気になっている7ヨシノイースターも好位から特に差せる脚はなく、流れ込むタイプでは厳しく消しました。残れば行き切れる13が坂上まで粘れれば、逃げが効く中京ですし、3着はあるかもと見ました。
土曜日の8R・1勝クラスは33.8-34.5=1:08.3でしたので、このメンバーならさらに1秒位は詰めて、1:07秒台前半での決着を予想しました。(結果は33.6-34.1=1:07.7)
開催5週目でしたが、時計もまずまず速く、引き続きスピードが必要ですが、芝は掘れてきていて、パワーも必要になっていて各馬の地力が出せる馬場でした。
また、サマースプリントシリーズの最終戦で、1モズメイメイと13ピューロマジックにはまだ可能性が残されていましたので、両馬ともに出すからには仕上がりは良好なはずとも考えられます。
【残った実力馬2頭】
差す方では人気になっている14ダノンスコーピオンは即消し。マイルでも勝負所でズブくなり、そこから凄い脚で追い込んできますが、マイルや府中の1400mでは馬券圏内に届くこともありますが、1200mではこのズブさは致命的と見ていました。(結果レース2番目の上がり33.1を使いながら12着)
ベテラン11トゥラヴェスーラは中京を得意にしていますが、さすがに9歳では…消し。
他にもいますが、実力馬2頭が残っていました。
17トウシンマカオは京阪杯の勝ち方から軽い差し馬というイメージでしたが、このイメージを覆したのはオーシャンSの勝ち方で、稍重でしたが着差以上の完勝でした。
スプリンターとしてこの馬なりに完成に近づいたと言えるでしょう。今回もいつも通り調教で走っていたし、安定した差し脚があるので相手にしました。
18ママコチャは毛色は違いますが白毛のシラユキヒメ一族です。
春の高松宮記念とその前の阪神Cは冴えませんでしたが、戦績を見れば明らかで、冬から春先は走らないわかり易い馬です。
あくまで本番重視でしょうが、調教も走っています。大外枠は有利ではありませんがレース中の不利は受け難いので、勝ち負け可能と見ていました。
以上の理由から
◎1モズメイメイ
〇17トウシンマカオ
▲18ママコチャ
☆13ピューロマジック
とし、馬券は◎の単複、馬連◎-〇▲の2点、3連複◎-〇▲☆-〇▲☆の3点を買い目とした次第です。
【ウマい馬券?】
結果〇→▲→◎で、複勝、3連複的中で回収率644%の結果を得ました。
これでウマい馬券か? と言えばそうでもありません。
馬券は単系(単勝、馬単、3連単)と複系(複勝、馬連・ワイド、3連複)がありますが、今回の馬券の買い方は中途半端でした。
単勝をワイドにするか、馬連をワイドにするなど複系に徹すれば、回収率1000%になるところでした。
もちろん、これは結果論で、単系を買い目にしていれば的中無しも考えられるのでラッキーだったと言えるでしょう。
少し言い訳・事情を言うと、モズメイメイは最終オッズで7番人気でしたが、前日売りではもっと上位人気だったので、投稿する時間帯から、こういった買い方になった経緯があります。
言い訳がましいことを書きましたが、読者の皆さんは、時間が許せば、馬体重やパドック、オッズの変化も見られる可能性があり、予想を参考にしていただき、本当の意味で皆さんなりの「ウマい馬券」を購入していただけたら、よろしいかと思います。
もちろん、私としましても、公認プロをさせていただく間は私なりの「ウマい馬券」を追い求めて公開していく覚悟です。
今回は以上です。今後ともよろしくお願いします。
(Ken)
今回解説の予想結果は
こちら。