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【#67】「箱番に行こうと思う!」障害練習の手伝いに復帰──周囲の温かいサポートで好転したリハビリ生活

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  • 2024年09月17日(火) 18時01分
shirahama

▲北沢伸也元騎手(左)と一緒に障害練習の手伝いをする雄造騎手(右)(提供:白浜由紀子)


障害ジョッキーの白浜雄造騎手の奥様が、一昨年の夏の落馬から復帰を目指して奮闘する夫と家族のリアルな姿を描く連載コラム。

鬼娘からの喝を受け、生活リズムも徐々に整ってきた雄造騎手。その頃、先輩騎手や調教師の先生から「箱番(障害練習の手伝い)」をしてみてはどうかと提案があり、トレセンへ向かうことに。

周囲の温かいサポートにより、騎手復帰への思いが再燃します──。

「厩舎スタッフを目指そうと思う」と言った気持ちは一体どこに…?


 自宅での自主リハビリ生活は、一歩進んで二歩下がるというような状態でしたが、状況は少しずつ好転していました。

 スケジュール表に書かれている7時起床を守れるようになり、朝食を摂るようになったことで、1日1食だった食事が1日2食に。そして昼寝をすることがなくなり、生活リズムが徐々に整ってきているようでした。

 この頃、超一流の先輩騎手や調教師の先生から、

「乗馬苑でリハビリをする前にトレセンに顔を出して、障害練習の手伝い、箱番をしてみたら? 家に籠っていてもいいことないよ。トレセンに来て馬を見たほうが脳に刺激が入るんじゃない? ずっと家にいるのは夫婦にとってもよくないんじゃない? 俺だってずっと家にいたら奥さんに嫌な顔されちゃうよ(笑)」

 と、アドバイスをもらったそう。想像するに、冗談を交えながら、夫が聞き入れやすい空気を作ってくれたのでしょう。

※箱番・・・馬が障害を練習するために箱や棒を騎手の指示に従って馬場に置く作業。練習中の馬が障害を蹴ってしまったときなどは元の場所に設置し直す。

 夫は憧れの大先輩たちが自分のことを気にかけてくれたことが嬉しかったようで、「箱番に行こうと思う!」とやる気に満ちた表情で報告をしてくれました。

 障害騎手のみなさんも快諾してくださり、こうして箱番へ行くことが決まりました。

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1981年9月9日生まれ。2015年に障害騎手の白浜雄造と結婚。1男1女をもうける。結婚前は四位洋文調教師や福永祐一調教師(両名、当時騎手)らが所属していたマネージメント会社にてマネージャーを務め、TV番組収録やイベント等、様々な現場で騎手をサポート。福永調教師の引退までの16年間はバレット業務も兼任。福永厩舎開業後は経理兼秘書業務を担当予定。現在はオンラインサロン「福永祐一 競走馬研究所」の運営スタッフを務める傍らフリーランスとして活動中。新たな目標のアイシングクッキー講師としても活動すべく準備中。(旧姓は坪田、また戸籍上の表記は幸子)

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