23年ママコチャ(父クロフネ、3枠6番)、22年ジャンダルム(父キトゥンズジョイ、1枠2番)、21年ピクシーナイト(父モーリス、2枠4番)と「内枠に入ったロベルトの血を引く馬」が3連勝中のスプリンターズS。母がロベルト3×2をもつダノンスマッシュも、20年2着が2枠3番、19年3着が1枠2番だった。22年3着ナランフレグ(母父ブライアンズタイム、3枠6番)や21年3着シヴァージ(父ファーストサムライ、1枠1番)も「内枠に入ったロベルト」。いっぽうでマッドクール(母母父デインヒル)、ジャンダルム(母母父ダンジグ)、ウインマーベル(父アイルハヴアナザーがダンジグ4×4)など、ダンジグもちの好走も相変わらず目立つ。スプリンターズSは昔からロベルトとダンジグなのだ。(解説:望田潤)
ウイングレイテスト ベストメンバーの半弟で、トラストケンシンやフリーフリッカーの叔父。オークス馬チョウカイキャロルも同牝系。父スクリーンヒーローはグラスワンダーの代表産駒でモーリス、ゴールドアクター、ウインマリリンなどを出し成功。しぶとい先行力を武器にマイル路線で活躍してきたが、最近は短距離に寄ってきて、アイビスSDも函館スプリントも59キロを背負いながら行きっぷりがよかった。地力も強化しており、揉まれず先行ならここも崩れはなさそう。
距離○ スピード○ 底力◎ コース◎
ウインマーベル ウインアイルビータの全弟で、母コスモマーベラスは愛知杯2着。ペプチドルビー〜ペプチドヤマト親子も近親。牝祖シングルブレイドはガゼルH(米G1・ダ9F)勝ち馬。アイルハヴアナザー×フジキセキはアナザートゥルースなどと同じで高確率で成功した。父のダンジグやロベルトのパワーが強く急坂コース向きで、22年スプリンターズSは中団から差し込んで2着。戦績どおり1400ベストで、1200だともう少し後ろから差す形になるので時計や上がりがかかってほしい。
距離○ スピード○ 底力◎ コース◎
ヴェントヴォーチェ プティプランセスの甥でエコロヴァルツやウォータースペースのイトコ。牝祖マサケはハニームーンH(米G3・芝8.5F)勝ち馬。父タートルボウルはジャンプラ賞(仏G1・芝1600m)勝ち馬でアンデスクイーン、トリオンフ、タイセイビジョンなどの父。高速決着に自信満々のスプリンターだが、気難しいオリオールの薄いクロスをもつだけに馬群はイマイチ。23年オーシャンSは大外をうなりながら捲り差したが、あれを再現するには外枠が欲しい。
距離◎ スピード◎ 底力◎ コース○
エイシンスポッター コスモインザハートやエイシンムジカの下で、バリーローンS(愛G3・芝12F)勝ちステラーマスの甥で、母マーゼリンはサンタマリアH(米G1・AW8.5F)2着。父エイシンヒカリはディープインパクト×ストームキャットの黄金配合で香港Cやイスパーン賞に勝ち、エイシンヒテンやエンヤラヴフェイスを出している。ストームキャットとダンジグとハビタットが強い短距離体型で、典型的な短の差し馬。馬群を割れるのは強みだが、ハビタットが強く平坦のほうが斬れる。
距離◎ スピード○ 底力○ コース○
オオバンブルマイ 母ピンクガーベラはブランボヌールやエントシャイデンの全きょうだい。母母ルシュクルはファルコンS3着でビアンフェの母。牝祖アジアンミーティアはアンブライドルズソングの全妹でダコールの母。父ディスクリートキャットはエアハリファやコンバスチョンを出すストームキャット系で、つまり本馬も「ディープインパクト×ストームキャット×アンブライドルズソング」の黄金配合。大箱向きのマイラーで、前走のように外からストライドロスなく差したい。
距離○ スピード○ 底力◎ コース○