▲昨年はエルトンバローズが優勝(撮影:下野雄規)
今週開幕する東京開催は夏を挟み、前開催から最も長く間隔が取れる開催。
中間には芝の張り替えも行われ、1年を通して最も良好な路盤の状態での開催となる。
近年の東京芝は速い時計が出ていても路盤は硬いわけではなく、クッション性が良い。馬にとっても走りやすいことに加えて、開催を重ねても傷みづらい。理想的な路盤の状態だ。
昨年の開幕週は3日間開催で当日雨の影響を強くうけた月曜日後半は重めの馬場コンディションになったものの、土曜日、日曜日の段階では路盤の状態絶好。抜群に走りやすく、軽い馬場コンディションだった。
今年は前開催となる中山芝の開催前半で今までにないような速い時計を楽に出すことができたのは、夏場の気候が芝の生育にとって好都合だったと考えられる。東京芝も例年を上回るほど走りやすい路盤となっていてもおかしくないだろう。
今年も当日に降雨がない限りは軽く走りやすい馬場コンディションで行われる可能性が高い。
過去の毎日王冠も2020年は当日朝までの雨量が多かったことで2Rまでのダートは不良発表となっていたものの、私が判定した馬場コンディションは「標準」。2017年以降で2020年以外の年は馬場コンディション「稍軽い〜軽い」の間で推移している。
馬場状況としても近年は安定した傾向となっており、今年も似たような状況が想定される。
2019年以降の毎日王冠は上がり1位を出した馬が4勝。昨年は緩んだペースの直線勝負になったにもかかわらず、抜けた1、2番人気になっていたソングライン、シュネルマイスターがどちらも最後の直線途中まで前が塞がっており、やや特殊なレースになってしまった。特にシュネルマイスターが脚を使えたのは実質ラスト150mだけだったにもかかわらず、そこから一気に差を縮めており、上がり1位を出したのは人気薄のアドマイヤハダル。僅差の4着に大健闘した。
2019年以降、4回東京開幕週に馬場コンディション「軽い〜稍軽い」の芝1800m(新馬戦を除く)は8レース行われており、昨年の毎日王冠を除いた勝ち馬7頭は全て上がり1位。
走りやすい馬場コンディションにより、位置取りやコース取りを問わず、長い直線でしっかりした伸びが必要。紛れはなく、どの馬にとっても力を出しやすい公平な馬場状況になっている。
末脚のしっかりしたタイプを狙いたい。
▲ヨーホーレイクを推奨する(c)netkeiba
ヨーホーレイクの前走鳴尾記念は軽い馬場コンディションで重賞制覇。
2走前の新潟大賞典はトラックバイアス「超外・前」。当時の新潟芝は内枠の成績が壊滅的で、先行した馬も恵まれた展開。最内枠から差してきた内容は非常に価値が高い。
2年以上の長期休み明けだった3走前もトラックバイアス「 ・差」。二桁位置取り馬が上位を独占するなか、GI級の強敵を相手に先行してよく粘っていた。
これまで10戦のキャリアで馬場コンディションが「軽い〜稍軽い」に出走したのは前走が3度目。出走は少ないものの、本来は直線が長いコースで軽めの馬場コンディションがベスト。既に6歳だが、ここから秘めた実力をさらに開花させていくことを期待する。
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