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【石川裕紀人騎手】衝撃の走りで紫苑S制覇! クリスマスパレードといざ秋華賞へ!

  • 2024年10月06日(日) 18時01分
今週のFace

▲秋華賞に出走予定のクリスマスパレードに騎乗する石川裕紀人騎手(撮影:下野雄規)


秋華賞に挑むクリスマスパレードと石川裕紀人騎手。前走の紫苑Sでは、皐月賞馬ジャスティンミラノが持つコースレコードを0秒5更新する走りを見せました。

新馬戦からタッグを組み続け、二人三脚でGIに名乗りを挙げたこのコンビ。石川騎手にこれまでの歩みと力強い意気込みを伺いました! “独特の表現”で語るクリスマスパレードの魅力とは...?

(取材・文:小野響介)

クリスマスパレードに抱く「特別な感情」の理由


──初めて騎乗したのはいつですか。その時の印象はどうでしたか。

石川 新馬戦のレースが初めてでした。柔らかい馬だなと思いましたね。柔軟性があるし、素質を感じました。

──新馬戦は2番手でレースを進めて、直線で早めに抜け出してそのまま押し切る内容でした。

石川 センスの良さを発揮して、いいポジションで競馬をすることができたけど、物見をして、なかなか前へ進んで行かなかったです。乗っている感触としては、能力を出し切っていない感じでした。

──2戦目の水仙賞も積極的な競馬で勝利をつかみました。

 石川 返し馬の段階では実戦を使ったことで、競馬というものが分かってきたなと思いました。ただ、レース内容は新馬戦と大きく変わらなかったですね。それは悪い意味ではありません。この時点でも能力を出していないな、という認識です。

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▲レース内容は新馬戦と大きく変わらずも、ポテンシャルを感じていた今年2月の水仙賞(撮影:下野雄規)


──3戦目のフローラSで重賞挑戦となりました。結果は勝ったアドマイヤベルから0秒3差の4着でした。振り返ってどうでしたか。

石川 東京が初めてということもあってテンションが高かったです。レースでは大外枠からのスタートだったし、自分としてもポジションがほしかったので、少しうながしたら、気の強いところが出て、折り合いを欠いてしまいました。重賞で強いメンバーの中で苦しい競馬になってしまいました。


──それでも最後までしぶとく伸びました。

石川 そうですね。結果を出せなかったことは残念でしたが、敗因がはっきり分かる内容でしたし、敗れた理由が分かったことが、ある意味では収穫でした。そして、この馬の能力の高さを再確認したレースでもありました。

──ここから目先を変えて、ダートの関東オークスに挑戦して、結果は9着に敗れました。

石川 状態が良くて、最初に跨がった瞬間はすごくいいなと思ったけど、返し馬でダートを走らせたときにダートが合うような感じではなかったです。あそこまで負ける馬ではないです。

──夏を休養に充てて、秋初戦となったのが紫苑Sでした。馬の様子はどうでしたか。

石川 夏を越してもいい意味で状態は維持できていると思いました。精神面に関しても前向き過ぎるように見えたかもしれませんが、心の中は落ち着いていたと思います。慣れた場所がそうさせたのか、中山が良かったようです。

──正攻法の競馬をして勝利をつかみ、1分56秒6のコースレコードを記録しました。

石川 紫苑Sは1戦目、2戦目と違って、この馬の能力をしっかり出し切ることができたと思います。時計に関しては他のレースでも速い時計が出ていたので、速くなるとは思っていましたけど、実際に目の当たりにするとすごいですよね。

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▲「すごいですよね」衝撃的なレコードを記録した紫苑S(撮影:下野雄規)


──石川騎手が感じるクリスマスパレードの魅力は何ですか。

石川 独特の表現になりますが、完璧ではないところです。レースぶりだけを見ると、好位につけてセンスのある競馬をしてくれるけど、実際は繊細で難しいところはあります。そこは厩舎スタッフが熱心にやってくれているからこそ、今のような競馬ができていると思っています。そういうところを踏まえ、これから本当に良くなってくるだろうなと思うと楽しみですよね。クリスマスパレードの未来像が。そんなところを魅力として感じています。

──そんなクリスマスパレードと挑む秋華賞となります。

石川 どのGIでもそうですが、全力で挑む構えに変わりはありません。ただ、ここまで勝ったときも負けたときも一緒に歩んできましたからね。そういう意味では特別な感情もありますよ。

──レースに向けてはどうですか。

石川 初めての場所となるので、精神的な部分がレースに向けて大事になると思います。

──京都の内回りコースはどうですか。

石川 紫苑Sはスタートを出てくれて、無理をしないで理想的なポジションを取れました。前走のような競馬ができれば、問題なくこなせると思います。ただ、前走は慣れた中山なので落ち着いてレースに臨んでくれましたが、京都は初めてになりますから。そのあたりがどう出るかですね。

──石川騎手自身はGIに向けての気持ちはありますか。

石川 今年はクリスマスパレードで重賞を勝たせてもらいましたが、やはりGIを勝ちたいです。特に芝のGIを勝ちたいですね。

──最後に意気込みをお願いします。

石川 トライアルを勝って臨むので注目の1頭になると思います。これはレース前からになりますが、クリスマスパレードが能力を発揮できるように、自分のできることをしっかりとやりきりたいです。
(文中敬称略)

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