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【エリザベス女王杯予想】前走オープン好走組が少なめの今年

  • 2024年11月05日(火) 12時00分

1996年から続く傾向とは?


 今週のエリザベス女王杯は登録19頭だが、前走オープンで馬券に絡んでいた馬は4頭しかいない。

 前走オープンといってもオープン特別からGIまであるので一括りにするのは乱暴だが、「前走オープン1〜3着馬」は例年何頭くらいいるのが普通で、どの程度馬券に絡んでいるのだろうか。

 エリザベス女王杯が古馬に開放された1996年以降、前走条件戦から馬券に絡んだ馬は2頭しかいないので、前走オープン組だけを話の対象にしてもそうおかしなことではないだろう。その「前走オープン」で1〜3着だった馬(地方海外重賞含む)というのは1996年以降延べ168頭出走してきた。1996年から2023年までの28回で168頭だから、年平均では6頭。やはり今年は該当馬が少なめであるようだ。

 最も少なかったのは2013年の2頭。次に少ないのは2000年、2007年、2009年、2012年、2016年の4頭であり、今年がそこに加わる。

 すべて合わせて6回が「4頭以下」だったわけだが、その馬たちは馬券に絡んできたのか。

 2頭だった2013年を含め、「前走オープン1〜3着馬」が1頭も馬券に絡まなかったエリザベス女王杯はない。ちなみにこれは該当4頭以下の年に限らず、該当馬が5頭以上だった年も含め、「前走オープン1〜3着馬」が馬券に絡まなかった年はこれまでにない。

 こういう話は「書いた途端途切れる」ということがよくあるが、仮に傾向が途切れないとすれば、今回も該当する4頭から軸馬を選べばよいということになる。

 ちなみに4頭以下だった6回で馬券に絡んだ「前走オープン1〜3着馬」はすべて前走重賞組で、前走オープン特別やリステッドの馬はいない(そもそもそれらの年における出走自体が2例しかない)。ここまで適用すると軸馬候補はシンリョクカかシンティレーションの2択になる。

 そんなに簡単にいかず「書いた途端」の予感はするが、重賞で馬券に絡んできたわりに人気にならない2頭でもあり、候補に一考してもよいように思う。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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