今年は京都芝外1600で行われる2歳女王決定戦。23年勝ち馬アスコリピチェーノは桜花賞とNHKマイルCで2着、22年勝ち馬リバティアイランドは牝馬三冠、20年勝ち馬ソダシは桜花賞制覇、19年勝ち馬レシステンシアは桜花賞とNHKマイルCで2着。文字どおりクラシックに直結するレースだ。23年アスコリピチェーノは3連勝、21年サークルオブライフは3連勝、20年ソダシは5連勝、19年レシステンシアは3連勝、18年ダノンファンタジーは3連勝でここも通過。完成度だけでなく、器の大きさや奥深さも見せている才媛が勝っている。近5年で6人気以下の馬が馬券に絡んだのは、22年シンリョクカ(12人気2着)、22年ドゥアイズ(10人気3着)、21年ラブリイユアアイズ(8人気2着)、20年ユーバーレーベン(6人気3着)、19年マルターズディオサ(6人気2着)。この5頭に共通するのがヌレイエフの血で、穴はヌレイエフの野太い末脚としておきたい。(解説:望田潤)
アルマヴェローチェ モンドキャンノやカリボールの姪で、母ラクアミはJRA3勝(芝1400〜1600)。母母レイズアンドコールはアイビスSD3着で、子孫にサクラバクシンオーのスピードをよく伝えている。父ハービンジャーはキングジョージ6世&クイーンエリザベスS勝ち馬でディアドラ、ブラストワンピース、ナミュールなどを輩出。本馬はわりと父ハービンジャー似で、母方のスピードで先行し父のスタミナで粘るしぶとい中距離馬。外マイルだとスピードの絶対値で少し見劣る。
距離○ スピード○ 底力○ コース◎
カワキタマナレア ニシキギミッチーの全妹でカワキタレブリーの半妹で、ローレルブレットやウィンドライジズの姪。テンジンショウグンやシャコーグレイドも同牝系。父ヘニーヒューズはダートの名種牡馬で、ヘニーヒューズ×ディープインパクトはリアンクールやカワキタアジンなどと同じ。細身脚長で母方の影響が強く、ヘニーヒューズ産駒ながら芝で斬れるタイプだ。ファンタジーSも前残りをよく追い込んではいる。馬場は渋ったほうが狙いやすい。
距離○ スピード○ 底力○ コース◎
クリノメイ シルバーストーンやハナパックの姪で、ステラマドレードやタートルベイのイトコ。母クリノエリザベスは道営3勝、JRA2勝(ダ1200〜1300)。父オルフェーヴルはウシュバテソーロ、ラッキーライラック、マルシュロレーヌなどを出す長距離砲で牝駒もよく走る。母父フォーティナイナー系はラッキーライラックやエポカドーロと同じ。母方のフォーティナイナーやダンジグの影響も強いマイラーで、ここは時計や上がりが速くなって対応できるかがカギに。
距離◎ スピード○ 底力○ コース○
コートアリシアン ストロングリターン、レッドオーヴァル、ダイワマックワンの姪で、母コートシャルマンはJRA3勝(芝1400、ダ1700)。父サートゥルナーリアは名牝シーザリオの息子でエピファネイアやリオンディーズの弟で皐月賞とホープフルSに勝った。血統のイメージどおりのナスペリオン的な斬れが秀逸で、新潟2歳Sも直線ビュンと反応して先頭に立ったが差し返されてしまった。道中馬群の中でエキサイトしていたように、父譲りの危うい気性が多頭数で課題に。
距離○ スピード○ 底力◎ コース◎
ジャルディニエ ハイランドリンクスの半妹で、母ヘアキティーはラブレアS(米G1・ダ7F)勝ち。母父ワイルドキャットヘアはフランクJフランシスメモリアルダッシュ(米G1・ダ6F)に勝ったストームキャット系。父アドマイヤマーズはダイワメジャーの代表産駒でNHKマイルCと朝日杯FSと香港マイルに勝ち、初年度から本馬やエンブロイダリーなどを出している。母方が北米スピード型のアドマイヤマーズ産駒だから、パワーと機動力に富む1800型のイメージ。
距離○ スピード○ 底力○ コース○
スリールミニョン コトブキアルニラムの半妹。牝祖スカーレットローズはダイワメジャーと同血の間柄で、ヴァーミリアン、サカラート、ソリタリーキングなどを産んだ砂の名繁殖。父ミスターメロディは高松宮記念に勝ったスキャットダディ産駒で、2歳が初年度産駒で本馬やクラスペディアなどを出している。ミスターメロディ×クロフネでデピュティミニスター3×4だからダートもいけそうなパワー型で、外マイルの斬れ味勝負では苦しいだろう。
距離○ スピード○ 底力○ コース◎