競馬専門紙「馬サブロー」が誇るパドックの達人・加藤剛史トラックマンにホープフルステークス出走予定馬の中から14頭の馬体診断を行っていただきました。
(デイリースポーツ 馬サブロー・加藤剛史)
アマキヒ美浦・国枝栄 牡2
▲12月18日撮影(c)netkeiba
アパパネ産駒の牡馬は重厚で軽さに欠ける傾向で、全兄のバードウォッチャーとデビュー時の馬体重が全く一緒だったが、当馬は脚長でシャープな造りで兄達とは全く違ったタイプ。仕上がりの良さと軽さを生かして新馬戦を逃げ切っている。皮膚が薄く無駄肉は付きにくそうなイメージ。体の柔らかさを感じさせるスタイルで雰囲気は引き続き良好。
マスカレードボール美浦・手塚貴久 牡2
▲12月18日撮影(c)netkeiba
新馬-アイビーSを完勝し、半姉マスクトディーヴァ以上の活躍を期待させる逸材。ただ気性、操縦性に難しさを抱え、この中間は馬場入りをごねて調教を延期するなどさらに我が強くなってきたところがある。伸びやかな手先でクッション性に富み、筋肉の質もハイレベルだが、現状は緩さがあってトモにもう少しハリが欲しいところだ。
ショウナンマクベス美浦・武市康男 牡2
▲12月19日撮影(c)netkeiba
上腕の筋肉が盛り上がり若干窮屈さのある肩をしているが、フットワークには伸びやかさがあり距離延長にも対応。キッチリと体を絞って挑んだ百日草特別で2勝目を飾っている。綺麗な青鹿毛で前後のバランスが整っているグッドルッキングホース。堂々とした立ち姿と顔つきからも、体調の良さが十分に感じ取れる。
ピコチャンブラック美浦・上原佑紀 牡2
▲12月19日撮影(c)netkeiba
細く長い首。体高もあって14キロ増だったアイビーSでもまだ華奢なイメージ。前進気勢の強さから先行するスタイルを取っているが、長いつなぎと角度のある飛節から本来は一瞬の瞬発力にも長けたタイプだろう。追い切りは抜群に動くタイプだが、もうひとまわり体に厚みが出てくればさらに良くなるはず。現状の完成度でどこまで。
レーヴドロペラ美浦・加藤士津八 牝2
▲12月19日撮影(c)netkeiba
今回と同じ舞台の芙蓉Sで2着。牝馬ながらこのレースを選択してきたが、いかにもモーリスらしさがある肉厚の馬体。前掛かった体形で重心も前に掛かっている状態なので、本来はマイル以下が合うイメージではある。腹袋があり皮膚を厚ぼったく見せるのはこれまでと同じなので気にならず。目標の1戦に向けて仕上がり自体は良好。
アスクシュタイン栗東・藤原英昭 牡2
▲12月20日撮影(c)netkeiba
札幌2歳S以来、復帰予定の京都2歳Sから仕上げ直しての1戦となる。アバラが浮いて腹のラインも巻き上がって見せるほど。1週前で輸送を控えている点を考えるともう少しボリュームは欲しいところ。