こちらのコラムでは、俺プロ出身の奇才・のれん氏が当週の重賞注目馬を公開。ただ強いというだけでなく、馬券で期待値がとれそうな「妙味ある馬」を紹介していただきます。
今週のれん氏が注目したのは、中京競馬場で行われるシンザン記念(GIII)。実力派の見解を、ぜひ予想の参考にお役立てください!
関西圏を走ってきた馬にも付け入る隙はある
京都金杯に続き近5年で4度目となる中京開催で、もはやこちらが正規の開催場なのではないかと気になってくるシンザン記念。
中京芝1600mは2コーナー奥の引き込み線からのスタートで、スタートしてすぐに2コーナー部分に入るのでテンは比較的落ち着きやすい。ただ向正面の途中から直線入り口にかけて断続的に下っていく事から、上級条件では一貫した流れになることが多い。
道中のペースが緩まない場合、隊列の外を回らされると断続的に内の馬より速いペースで走ることを強いられロスが大きくなる。テンは速くなりにくいので外枠でも先行力のある馬なら問題ないが、位置を取れない場合は厳しい競馬になる可能性が高い。
コース形態からの要素だけでなく、2023年12月開催から導入された鳥取県産野芝によって以前に比べ馬場が荒れにくくなったことで、それ以降の中京芝コースはさらに内枠有利が加速。
先週の雨でだいぶ馬場が荒れた上に、三日間開催の最終日となることから馬場状態が読みにくいが、荒れたとしても結局内を回った馬が好走するパターンが多いコースなのでやはり立ち回りはカギになりそう。
メンバー的なところで言うと、今年の3歳世代の特徴として西高東低傾向が挙げられる。これまでの芝1600m以上重賞では関東馬が1勝に対して関西馬は9勝となっており、そのほかの成績も圧倒。
つまり関東馬が主体になる関東圏の重賞は例年よりも低レベルであると考えられ、実際例年出世レースであるアルテミスSやサウジアラビアRCも好走馬が次走で結果を出せず、朝日杯FSは新馬や未勝利を勝ったばかりの馬が上位に。
今回もそれらの重賞で上位に走ってきた馬が出走してきそうだが、関西圏で未勝利や1勝クラスを走ってきた馬でも付け入る隙があるだろう。