こちらのコラムでは、俺プロ出身の奇才・のれん氏が当週の重賞注目馬を公開。ただ強いというだけでなく、馬券で期待値がとれそうな「妙味ある馬」を紹介していただきます。
今週のれん氏が注目したのは、中京競馬場で行われる日経新春杯(GII)。実力派の見解を、ぜひ予想の参考にお役立てください!
火を見るよりも明らかな傾向とは
中京芝2200mは4コーナーのポケットからスタートで、直線を一杯に使っての先行争いになる。条件戦では少頭数になることも多いが、頭数が揃うとこの距離としてはペースが流れやすくタフな競馬になりやすい。
今回はタッチウッドとバトルボーンがスローとはいえ前走逃げて勝利。メイショウタバルも2走前の神戸新聞杯を同舞台で逃げ切っているし、ハイペース逃げが身上のケイアイサンデラもいる。ケイアイサンデラ以外は本来逃げたいわけではないとはいえ比較的先行馬は多い印象だし、コース替わりでもタフな馬場状態は継続しそうなので上がりの掛かる決着に強いタイプが狙い目になりそう。
昨年芝中長距離の重賞戦線では例年以上に高齢馬の活躍が目立った。特にGII路線ではそれが顕著で、秋の京都大賞典では6歳のシュヴァリエローズが重賞初制覇を飾り、7歳のディープボンドが2着。アルゼンチン共和国杯では8歳のハヤヤッコが差し切り、7歳のクロミナンスが2着と、年の後半になってもそれは変わらず。
なぜそのような事態が起きるかと考えてみると、大雑把に言うと現5歳馬が情けないからという結論になる。年齢別の成績を示してもこの通りで、本来成長曲線を考えれば高くなるはずの4歳が一番低い成績という結果に。
全く同じ条件で過去10世代を並べてみても、一目見るだけで顕著に悪い値となっていることがよく分かる。
今年は現6歳以上がピークアウトしていき、現5歳馬は振るわないと考えれば、現4歳馬がこの路線の主役となるのは火を見るよりも明らか。日経新春杯は昨年ですら2〜4着は4歳だったように、クラシック路線で強い相手に負けている分ハンデを背負わなくて済むので元々4歳が強いレース。今年も4歳馬がレースの軸となるのは変わらなさそう。