
▲2024マイルチャンピオンシップ制覇を果たした団野大成騎手(c)netkeiba
2024年、GIレースを勝利し躍進を果たした菅原明良騎手、団野大成騎手、岩田望来騎手は、いずれも競馬学校35期の同期生です。今回の特集では、3名それぞれに昨年のGI勝利を含む振り返りと、今年の抱負を伺いました。
第2回は団野大成騎手のインタビュー。ソウルラッシュとのコンビで制したマイルチャンピオンシップの回顧をはじめ、活躍する同期を見て感じたことや自身のアピールポイントを語ります──。
(取材・文:ハツミ☆オカ)
「すごく冷静に乗れた」マイルCSのポイント
──まずは2024年を振り返ってください。団野騎手にとって、どのような1年でしたか?
団野 年間100勝を目標にしていますので、数字面の納得はしていませんが、ここ数年と比べると、いい成績は残せたのかなと思っています。GIも勝たせていただきましたし、キャリアハイまではいけませんでしたが、同じ勝ち鞍(62勝)でしたから、そこに関しては良かったと思っています。
──ソウルラッシュのマイルCSで二度目のGI制覇も果たしました。中身のほうも濃かったのではないですか?
団野 そうですね。レースでできることの幅が、若干増えてきたようなイメージも持てました。慢心せずに突き詰めていきたいと考えています。
──マイルCSについて、話を聞かせてください。最初のGI勝利(2023年高松宮記念=ファストフォース)と今回の勝利に違いはありましたか?
団野 人気(12番人気)になっていませんでしたが、ファストフォースのときも自信は結構ありました。でも、今回はレース前から気持ちの持ちようというか、かなりのプレッシャーがありました。
──勝ちたいと思うレースと勝たなくてはいけないと思うレースの差。こんな感じでしょうか?
団野 そうですね。そのレースで勝てたので、自信にはなりました。1勝目のときよりも2勝目のときのほうが、勝てて良かったという気持ちが強かったです。
──マイルCSの週は、バーレーンに遠征(ヤマニンサンパでバーレーンインターナショナルTに騎乗=6着)していましたね。普段と全く違う環境に身を置いていたことが、マイルCSに騎乗するうえでプラスに出ていた部分もあったのでは?
団野 こちらにいるとやらなくてはいけないことがたくさんありますけど、バーレーンはすることが何もありませんでした。それも良かったかもしれませんね。マイルCSについて考えれば考えるほど、プレッシャーは感じましたが、考え過ぎたら、逆にプレッシャーはなくなりました。
──マイルCSのレース運びを、改めて振り返ってください。スタートこそ互角に出ていますが、それ以降は手綱を押して、流れに乗せている感じに見えました。
団野 出していくという感じではないんです。少し動きを作ってあげて、徐々に大きくしていくイメージですね、ソウルラッシュは。
──直線での進路取りも非常にスムーズで、各馬の動きがハッキリと見えていたように思えました。あのレースのポイントをあげるのであれば、どこになるのでしょうか?
団野 あのレースの一完歩一完歩を全部覚えていますし、すごく冷静に乗れたと思っています。ポイントは