馬齢別成績から導く
今年で66回を数える伝統の「アメリカジョッキークラブカップ」は、さまざまに傾向を変えてきた。昨年は「6歳、8歳、7歳」馬の決着だった。年齢が加算された直後なので、ベテランホースの活躍が印象に残るが、実際はどうなのだろう。今年は7歳以上の馬がなんと8頭もいる。過去20年の年齢別の成績は、好走馬の年齢も、3着以内率も他のビッグレースとだいぶ異なっている。
さすがに9歳以上馬は苦しいが、7歳以上馬が合計「18頭」も馬券に絡んできたのが、この伝統のGII。近年は若手グループ中心と思えたが、底力を求められる長距離向きのタイプが少なくなったためか、ベテランも軽視できない。
今年の組み合わせは、連勝型馬券の軸馬を選ぶなら、ダノンデサイルなど4歳馬3頭から主軸を探すのが傾向を重視した馬券作戦。4歳馬の連対率は高い。
そうではなく、勝算大と考えた馬から買うとするなら、明らかに勝率の高い5歳馬。今年はレーベンスティール、ニシノレヴナントの2頭しかいない。
また、たまたま今年はいかにも過去20年のパターンが当てはまりそうなメンバーだとするなら、過去20年で15年、16年に続く8頭も出走する7歳以上の馬を軽視しては危険。15年は2着馬が、16年は1、2着馬がともにタフなベテランの7歳馬だった。
5歳レーベンスティール(父リアルスティール)は、セントライト記念、オールカマーをともに2分11秒台で2戦2勝。この枠順なら、おそらく自分より前方にいそうなダノンデサイルを射程に入れてマークできるはずだ。
「プロキオンS」はドゥラエレーデ(父ドゥラメンテ)。前走で騎乗したR.ムーア騎手が最後まで厳しく追って、覚醒させたと思える。