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【根岸S・シルクロードS予想】東西で芝・ダートのスプリント重賞が開催 有力馬の調教内容をジャッジ

  • 2025年01月29日(水) 18時00分
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間隔が気になるフリームファクシの状態は?


 今週から東京、京都の開催がスタート。どちらも1カ月間の開催なので、開幕週にしっかりと調教傾向を掴まないと照準が合わないまま、次の開催が始まるなんてことになりかねません。昨年の開催を参考にしっかりと結果を分析して、調教適性を把握したつもりですので、ウマい馬券などで参考にしていただければ幸いです。

 今週の重賞はフェブラリーSの前哨戦の位置付けである根岸Sと高松宮記念の前哨戦的な位置付けにあるシルクロードS。今年最初とそれに次ぐGIになるので、これらのレースで的中することが、予想面においても弾みをつけることになりそう。これまでGIや重賞で活躍した既存勢力なのか、ここまで勝ち進めてきた新興勢力なのか。そういった見方をしても面白いレースになりそうです。

【根岸S/フリームファクシ】

 休み明けのコールドムーンSを初ダートながら完勝。続くベテルギウスSは1800mという距離もあったと思いますが、7着に敗れたものの、再び中京ダート1400mに戻るとすばるSで勝利。レース間隔が詰まっていますが、使うたびに馬体重が増えているので、使い込んでの疲労などは一切ないと思われます。

 だからこそ、今回も追い切り本数はきっちりこなしてきました。調教内容から不安に感じるところは一切なく、気にするとすれば、東京競馬場への輸送があるので、馬体重は減るかもというところくらい。ただ、ここまで増えていますから、多少減ったところで問題ないと思いますし、あとは重賞でもやれるかどうか、その力関係に尽きるのではないでしょうか。

調教Gメン研究所

調教内容から不安は感じられないフリームファクシ(1月21日撮影)


【根岸S/タガノビューティー】

 佐賀ダート1400mのJBCスプリントを勝利。最後の末脚が武器な馬だけに「まさか」の条件でJpnIを勝ったというのが、個人的な感想です。そもそも重賞も勝っていなかったことに驚いたというところもあります。

 今回は何度も出走している東京ダート1400mが舞台。昨年の根岸Sは武蔵野S2着の後の休み明けでしたが、この馬なりの追い切り本数で調教内容自体は決して悪くなかったと思います。13着は案外な結果でしたから、敗因を求めるなら休み明けというローテーションかなと思います。それだけに今回も調教内容は悪くありませんが、久しぶりがどうかという点がポイントになりそうです。

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久しぶりだが調教内容は悪くないタガノビューティー(1月28日撮影)


【シルクロードS/ソンシ】

 netkeibaの予想オッズで1番人気。確かに前走は強かったと思いますし、3歳時にはファルコンSで1番人気に推されたことのある馬。その時の勝ち馬ダノンマッキンリーが3歳秋にスワンSを勝ったことから、ソンシが明け4歳であらためて重賞に挑戦しても力量不足ではないことがイメージできます。

 レース間隔も前走の中3週から今回中2週ならそんなに変わりないように思えます。ただ、調教内容を見ていると、やっぱり大きく違うのかなという感じがあって、前走は3本の坂路追い切りで3本ともラスト1Fが11秒台。2F時計に関しては2本が23秒台でした。今回は1週前追い切りがないということもありますが、最終追い切りが坂路で4F目11.9秒。2F24.3秒ですから、悪くないけど強調するほどでもないというのが正直なところです。

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今回は中2週で臨むソンシ(1月28日撮影)


【シルクロードS/ピューロマジック】

 スプリンターズS以来の休み明けとなりますが、レース間隔があいての実績は葵S1着などがあるので、さほど気にすることはないと思います。むしろ12月下旬から栗東に在厩して、しっかりと調整を進めているという点を評価したいところです。

 坂路での追い切りはやるごとに時計を詰めていて、3週前追い切りが坂路4F52.9秒、2週前が4F52.2秒、そして1週前追い切りが4F51.3秒でした。これが自己ベストを更新する時計となっており、ここで強い負荷をかけて仕上げたという感じです。最終追い切りは初めて坂路で行いましたが、4F53.3秒をマーク。4F目最速ラップは踏めませんでしたが、追い切りの動きを見ていると止まっているというよりは流していた感じなので、全く問題ないと思います。

調教Gメン研究所

自己ベストを更新する時計をマークしたピューロマジック(1月28日撮影)


◆注目の新馬戦

・1/25 【インパクトシー】(5人/2着) 将来有望調教該当<3頭>

 最後の直線ではマッチレースになったものの、1馬身差敗れての2着。ただ、3着には5馬身差をつけており、勝ち馬も将来有望調教の該当馬でした。ゆえに本馬が勝ち上がるのにはさほど時間を要することはないと思います。

◆開催おすすめの調教適性

<東京芝2000m>
◎追い切り本数が標準以上の併用系統の調教タイプ
○週末追い切り以降に坂路馬場で4F目最速ラップ
○最終追い切りが坂路馬場で2F目以降12.9秒以下

 昨年の白富士Sは1着○2着と3着が◎○4F目最速ラップでした。1着馬は今年の日経新春杯を勝ったロードデルレイですから、やっぱりベストな調教適性予想としては調教タイプを重視することでしょう。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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