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【根岸S予想】難解なメンバー構成 差し決着が多い傾向を念頭に

  • 2025年01月31日(金) 18時00分
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前走チャンピオンズC組は1頭のみ


 今年の根岸Sは「買いやすいパターン」の馬がいないという、予想する上では困ったメンバー構成になった。

 例のひとつが、前走チャンピオンズC組の少なさ。少ないというより、当時最下位だったスレイマンしかいない。GIII・JpnIIIで好走歴のある馬だが、前走3.7秒差16着という事実もまた重い。

「GI格のレース」ということならJpnI・JBCスプリントを勝ってきたタガノビューティーがいるが、根岸Sは22年3着→23年4着→24年13着。東京ダート1400m・1600mは本来この馬のベスト条件だが、脚質的に毎度1着を期待できる馬でもないので、馬券上の扱いは2、3着前提にしたいように思う。

 前走武蔵野S組は過去10年[3-2-1-8]と好成績なのだが、今年は該当馬がいない。同じGIIIの前走カペラS組は過去10年[2-1-0-18]。GIII組ということで括ると前走好走馬が単純に強いので1頭選ぶならカペラS2着のクロジシジョーだが、1200m専用タイプの距離延長はイメージ以上に困難な条件でもある。

 こうなると今年は前走オープン特別・リステッド組が人気になるのも当然。フリームファクシはかなり売れそうだ。ダート1400mの2戦がともに圧勝なので人気になるのは理解できる。ただ中京は芝スタート、東京はダートスタートであることは留意しておく必要があるだろう。また、オープン特別・リステッド組でレース間隔が詰まっているのは良いパターンではない。

 レース間隔を考えると、同じ前走オープン特別・リステッド1着のアルファマム、ロードフォンス、アームズレインも平等に検討すべきだろう。昨年の根岸Sは珍しく先行有利だったが根岸Sは差し決着のほうが多いので、アルファマム(昨年8着)とアームズレイン(2着)では敢えて前者を評価したいというのが筆者の考えだ。

 昨年の好走馬でもサンライズフレイムは上位に評価しておきたい。昨年は道中6番手からの3着だったが、もう少し後ろからの競馬もできる馬。ここ3走58、58.5、59キロでの競馬だったところから57キロになるのもよい。

 コスタノヴァはクラスターCの1200mが短かった印象なので、1400mに戻るのはよい。ただ、そもそも重賞での戦歴が少ない馬なので、あまり人気になるようだと買いづらくなる。

 ドンフランキーはこの後のレースを睨んでいることと、プロキオンS勝ち(23年)があるとはいえ、最近は1200mの逃げ馬というキャラ。レースそのものが差し有利ということもあり、逃げ粘りはイメージ以上に難易度が高い。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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