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【C.ルメール×藤岡佑介】イクイノックスがくれた“初めての感情”──「本当に特別な日」23年ジャパンCの思い出/第2回

  • 2025年02月05日(水) 18時01分
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“with佑”

▲佑介騎手とC.ルメール騎手の対談第2回(撮影:桂伸也)


C.ルメール騎手と佑介騎手の対談第2回。今回はデビューから手綱を執り続け、GI・6連勝を果たした名馬イクイノックスを中心にお話を聞きました。

イクイノックスを「ポニーみたい」と評したコメントの真意や、2着だった皐月賞・日本ダービー回顧のほか、ラストランのジャパンCでルメール騎手が感じた“初めての感情”にも迫ります──。

前回はこちら▼
【C.ルメール×藤岡佑介】「クリスチャンの後ろを取っていれば、簡単だったのに!」失敗しない男が怒った日/第1回

(取材・構成=不破由妃子)

「イクイノックスはポニーみたい」フランスではどういう意味?


──前回の『with佑』ご出演から8年半が経ったルメールさんですが、その間、佑介さんが一番印象に残っているレースは?

佑介 8年半か…長いなぁ(苦笑)。めちゃくちゃたくさんありますけど、「一番速かった」という意味では、2023年の天皇賞(秋)のイクイノックスじゃないですか。僕(ジャックドール)がすごいペースで逃げたレースでしたけど、レースのあとクリストフに「ナイスペース!」って言われましたから。

ルメール イクイノックスにとっては、すごく楽だったから(笑)。

佑介 イクイノックスは前の年の天皇賞(秋)も勝ったけど、あのときは「4コーナーを回った時点で、絶対に勝てないと思った」って言ってたよね?

ルメール うん。あのレースは、絶対に(逃げた)パンサラッサを捕まえられないと思った。

佑介 それが2023年は、まるで口笛を吹きながらの如く、僕の横をシューッと抜いて行った。気持ちよかったでしょ?

ルメール ごめんなさい…気持ちよかった(笑)。

──イクイノックスについては、さまざまな言葉を残されていますが、なかでも「ポニーみたい」という言葉がクローズアップされて。あの真意を改めて伺いたいなと思いまして。

ルメール あれは…(苦笑)。日本ではちょっとミスアンダースタンディング(誤解)がありましたね。フランスで「ポニーみたい」と言ったら、すごく乗りやすい馬、おとなしくて誰でも乗れるイージーコントロールできる馬、という意味です。

“with佑”

▲「ポニーみたい」=「すごく乗りやすい馬」(撮影:桂伸也)


佑介 おとなしくて可愛い馬、という意味だよね。

ルメール そうそう。決して「小っちゃい馬」じゃないね(笑)。

──日本でポニーというと、いわゆるあのポニーがイメージされて、「えっ!?」となっちゃった。

ルメール 僕のあの発言には、みんなビックリしてたね。「イクイノックスがポニー!?」って(笑)。

佑介 あんなに速いポニーはいない(笑)。

──ですよねぇ。佑介さんはルメールさんの「ポニーみたい」という表現を正しく理解されていたわけですが、「だろうな」と思いましたか?

佑介 おとなしそうではありましたけど、最初のうちは、それほど乗りやすそうというイメージはなかったですね。クリストフがレースのなかでいろいろと教えて、馬自体も完成していって、それで結果的に乗りやすくなっていった…という印象です。最初は体質も弱そうだったし。レースを使ったら、すごく疲れていたよね?

ルメール うん。そうだった。

ルメール騎手が感じたイクイノックスとキタサンブラックの共通点


──2022年の天皇賞(秋)からの強さを思うと、皐月賞とダービーの敗因について、すごく細かく知りたくなるのですが。

ルメール 皐月賞は、

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JRAジョッキーの藤岡佑介がホスト役となり、騎手仲間や調教師、厩舎スタッフなど、ホースマンの本音に斬り込む対談企画。関係者からの人望も厚い藤岡佑介が、毎月ゲストの素顔や新たな一面をグイグイ引き出し、“ここでしか読めない”深い競馬トークを繰り広げます。

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1986年3月17日、滋賀県生まれ。父・健一はJRAの調教師、弟・康太もJRAジョッキーという競馬一家。2004年にデビュー。同期は川田将雅、吉田隼人、津村明秀ら。同年に35勝を挙げJRA賞最多勝利新人騎手を獲得。2005年、アズマサンダースで京都牝馬Sを勝利し重賞初制覇。2013年の長期フランス遠征で、海外初勝利をマーク。2018年には、ケイアイノーテックでNHKマイルCに勝利。GI初制覇を飾った。

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