【東京新聞杯予想】近年牝馬の成績が圧倒 GI馬・ブレイディヴェーグの56キロは断然有利か
1番人気不振も死角は少ない
調整の難しい厳寒期とあって例年波乱含みの重賞。とくに1番人気馬は不振で、最近10年[1-1-2-6]。
また、近年は海外遠征前に一戦しておきたい時期。一段と過信できない要素はある。ただ、牝馬の好走が目立っている。男馬の5分の1以下しか出走していないのに最近10年[3-4-2-15]。連対率は約3割に近いからすごい。夏場もそうだが、牝馬の方が生命力は強いからかもしれない。
5歳牝馬ブレイディヴェーグは通算7戦[4-2-0-1]。インでもまれ馬群をさばけなかった前走のGIマイルCSで0秒4負けて崩れただけ。1分32秒4の惜敗だったから、マイルの距離が敗因ではない。
父ロードカナロアは安田記念を1分31秒5で制した快速型。万能型に近い名種牡馬になっているが、最大の長所は圧倒的なスピード能力を伝えること。母インナーアージ(父ディープインパクト)は、GI2勝馬で1600mも[2-3-0-1]だったミッキークイーンの全姉。東京のマイル戦なら距離不安はない。
このあとドバイ遠征が予定されているので、仕上がり状態に問題がないこともないが、東京芝3戦3勝のブレイディヴェーグの死角は少ない。まだ底をみせていない。
エリザベス女王杯を制した格上のGI馬だが、それは3走前(2023年)のため、1キロ増だけの負担重量56キロで戦えるのは、他の実績上位馬より明らかに有利だ。
好走例の多い牝馬の1頭ボンドガール(父ダイワメジャー)も、勝ちみに遅い死角をカバーできるのは東京のマイル戦のはずだ。
当日の2頭の気配は大きなカギになるが、順調と判断できたならブレイディヴェーグ、不安を感じたらボンドガールから入りたい。
「きさらぎ賞」の現在の能力基準馬は、目下クラシック路線のトップに立つ3戦3勝のクロワデュノールと東京スポーツ杯2歳Sで0秒1差2着だったサトノシャイニング(父キズナ)。
ここは主軸候補でいいが、この馬を倒す新星が出現するとたちまち候補に躍り出る。逆転候補の筆頭は動きの良さが目立つショウヘイ(父サートゥルナーリア)。