
▲“世界一馬具を持っているジョッキー”のこだわりアイテムを紹介!(撮影:稲葉訓也)
レースで使う“馬具”にこだわっていることで知られる川田騎手。今回は京都競馬場にて、実際に愛用しているグッズたちを詳しく紹介していただきました!
独自のカスタムはもちろん、ジョッキー内での流行や海外との違いなど、興味深い内容がたっぷり。競馬ファンが普段目にしているあの部分にも、実は驚きのポイントが…!そんな知られざる川田騎手の馬具の“秘密”を、貴重な写真たちと共に3週にわたってお届けします。
(取材・構成=不破由妃子)
川田騎手が4場に荷物を置くワケ「“引っ越し作業”みたいになりますから」
──川田さんといえば、自他ともに認める「世界一馬具を持っているジョッキー」ですよね。
川田 間違いなく世界一持ってます。そもそも、これだけ馬具が必要になるのは、日本のジョッキーくらいなんです。なぜかというと、海外のほとんどの国は1レースごとに検量をするから、馬具は1セットあれば足りるんです。極論ですが。
──使い回していくということですよね?
川田 そうです。日本に比べると、海外のパドックの時間は極端に短いですし、返し馬の時間も短い。日本の場合は、コースでレースが行われているときに、もう次のレースに出走する馬たちがパドックを周回しているわけだから、当然パドックまでに装鞍していないといけない。連続騎乗のときは、着替えたらもう次の馬がきているので、検量をする時間もない。
だから、続けて乗っている場合はまとめて計っておく必要があるんです。レースとレースの間隔でいうと、海外もさほど変わりはありませんが、タイムスケジュールがまったく違うということですね。
──日本のジョッキーは、10鞍乗るなら10セット、あらかじめ馬具を用意しておかなければいけない。
川田 極端に言うと、そういうことになります。僕の場合、そのセットが中央4場すべてにおいてある。
──聞いたところによると、各場に軽トラック1台分くらいの馬具が置いてあるとか…。
川田 なかなかの量ですよ(笑)。それを移動させるとなると、大げさではなく“引っ越し作業”みたいになりますから。しかも、ひとつの競馬場に置いてある量でも僕が一番多いと思います。それが京都と阪神の2場分は確実にあるわけで、東京と中山にも何セットか置いてあるから。自分でも何をどれだけ持っているのか、細かい数は把握できていないくらいあります。
──各場ごとに自分の馬具を置いてない人もいるんですよね? そういう人はどうされている?
川田 ほとんどのジョッキーが