【共同通信杯予想】皐月賞につながる重要な一戦 末脚抜群リトルジャイアンツに期待
優秀な走破時計と4戦連続上がり3ハロン最速を評価
2012年にゴールドシップが「共同通信杯から→(直行で)皐月賞制覇」を達成するまで、創設から46年間、そんな記録は一度もなかった。ところが近年クラシックを狙うスケジュールは激変し、以降の13年間、約半数の7頭の皐月賞馬が共同通信杯からの直行馬になった。3着以内の直行馬は合計11頭にも達する。
今年も1着、2着着馬を中心に獲得賞金上位馬は、すでに直行予定のクロワデュノール、サトノシャイニングなどともに皐月賞に直行と思える。それもほとんどはキャリアの浅い評判の素質馬だ。
そんななか、近年では珍しくすでに5戦【2-1-1-1】もして、少しもエリートらしくないリトルジャイアンツ(父トーセンラー)に期待したい。最初、2着した2000mの新馬戦は11頭立ての6番人気だった。
まだクラス分け賞金は900万円。ここは2着以内が求められる。仮に出走可能になると皐月賞は7戦目。最近は3~5戦目に皐月賞を連対する馬が大半で、当てはまらないのは2024年2着のコスモキュランダ、2013年の皐月賞馬ロゴタイプが、近年では珍しい最多の8戦目だった。リトルジャイアンツは同じようにタフなタイプと思える。
リトルジャイアンツの父トーセンラーは、必ずしも著名種牡馬ではない。母方も伝統の名牝系ながら現在はあまり著名ではない。だが、一戦ごとに成長して体が大きくなっている。地味な血統背景に映るが、実際にはサンデーサイレンスの「3×3」。目下4戦連続上がり3ハロンを最速でまとめている。2000mにもう2回も1分58秒台記録を持つ珍しい成長株でもある。この頭数の東京コースなら馬群をさばく必要もなく、直線ストレートに伸びるはずだ。
侮れない相手ばかりだが、穴馬はショウナンマクベス(父リオンディーズ)。追い切りで気合を入れられると、急にストライドが大跳びに変わって伸びた。
「京都記念」は2冠牝馬チェルヴィニア(父ハービンジャー)に非常に有利な相手。コンビのC.ルメール騎手は、負傷の治療などで先週まで騎乗数わずか35回だったから。そろそろエンジン全開のはずだ。